
はじめに
📌 補助金というと、設備投資や販路開拓など「中小企業 支援」や「事業拡大 補助金」を思い浮かべがちですが、福祉分野にも国の公募型補助事業があります。
今回の**「令和8年度意思疎通支援従事者確保等事業」**は、意思疎通支援従事者の確保と、障害者等のICT機器利用支援を目的として、厚生労働省が実施団体を公募する制度です。令和8年度予算の成立を前提に先行して募集されているため、検討する際は必ず厚生労働省の公募ページと公募要領で最新情報を確認してください。
ここでいう「意思疎通支援従事者」とは、手話通訳等の方法で、意思疎通に支障がある障害者・障害児のコミュニケーションを支える人材を指します。実施要綱では、意思疎通支援従事者の高齢化の影響等による人材不足や、デジタル技術の進展に伴うICT機器利用支援の必要性が示されており、担い手確保と支援体制の整備が急務であるという問題意識が読み取れます。
広島県三次市を中心に活動する補助金専門の行政書士として、広島県北部の三次市・庄原市・安芸高田市で活動する法人様や当事者団体様が「広島県 補助金」「三次市 補助金」「庄原市 補助金」「安芸高田市 助成金」「地域 活性化 補助金」などで情報を探す際に、国の制度も視野に入れられるよう、制度の骨格と実務上の注意点を整理します。
✨ 特に本事業は全国公募で採択枠が非常に限られるため、自治体の補助制度とは感覚が異なることを、最初に押さえておくことが大切です。
概要 ①補助金額 ②補助率 ③補助対象経費 ④補助対象者 ⑤申請期限 ⑥申請要件 ⑦補助金事務局URL
💰 ①補助金額は事業区分ごとに補助基準額(目安)が示され、「意思疎通支援従事者の確保事業」が15,000千円、「障害者等のICT機器利用支援事業」が20,000千円です。いずれも「目安」であり、対象経費の実支出額を基準として必要と認めた額とされています。
📈 ②補助率は定額で10/10(いわゆる100%補助)です。
🧾 ③補助対象経費は、人件費(給与・諸手当、報酬、賃金、共済費)に加え、諸謝金、旅費、需用費(消耗品・印刷製本)、役務費(通信運搬・広告・手数料)、会議費、使用料及び賃借料、委託費、備品購入費などです。
👥 ④補助対象者は、社会福祉法人、特定非営利活動法人、社団法人、財団法人その他の法人で、事業遂行能力や経理体制などの要件を満たす必要があります。
🗓️ **⑤申請期限(提出期限)**は <u>令和8年2月6日(金)</u> で、期限内必着です。
✅ ⑥申請要件は、二つの事業区分の趣旨に沿った事業計画であること、実施期間が令和8年4月1日から令和9年3月31日までであること、営利目的でないことなどが重要です。採択は各事業区分1団体で、全国公募です。
🌐 **⑦補助金事務局URL(公募ページ)**は次のとおりです。https://www.mhlw.go.jp/stf/r8_ishisotsushien_koubo_00001.html
想定される活用事例 ①事業者様が従来から抱えておられる問題点 ②補助金による具体的な問題解決イメージ
🟠 ①事業者様が従来から抱えておられる問題点としては、意思疎通支援に関わる担い手の不足と、活動の可視化・情報発信の弱さがまず挙げられます。支援の現場は確かに存在するのに、そこで働く人の姿や、必要とされる専門性、やりがいが外に伝わりにくいと、若年層の参入が進みにくくなります。実施要綱でも、意思疎通支援従事者の高齢化の影響等による人材不足が課題として示されています。
加えてICTの領域では、支援が必要な方に対し、どの機器やアプリが適しているか、設定や操作をどう支えるか、支援者側の知見が追いつかないという悩みが生じやすくなります。相談先が分散すると、同じ課題が各地で繰り返され、ノウハウが属人化してしまいます。広島県北部でも、距離の問題から研修や会議に参加しづらい、支援者同士がつながりにくいといった事情が重なると、支援の質の底上げが難しくなりがちです。
🟢 ②補助金による具体的な問題解決イメージとして、例えば三次市を拠点とする「三次市コミュニケーション支援推進法人(仮称)」が、全国の先進事例や現場で活躍する意思疎通支援従事者、意思疎通支援従事者を活用して障害者等への支援を行う事業者に関する情報を収集し、分かりやすく発信する取組が考えられます。若年層向けには、SNSやWEB広告等を活用して、仕事の魅力や学びの入口を伝えるコンテンツを作り、広報の効果を分析しながら改善する流れを作ることが、実施要綱の趣旨に沿います。
またICT分野では、庄原市や安芸高田市を含む圏域の支援機関とも連携しつつ、「ICTサポートセンター連携事務局」として、ICT利用支援会議の企画・運営、ICTサポートセンターの課題整理と助言、機器情報・活用事例の収集発信、未設置自治体への設置支援、マニュアル作成などを進めることで、地域を超えた支援の底上げを図れます。直接的には福祉分野の支援強化ですが、誰もが情報にアクセスできる環境づくりは地域の持続性にも関わるため、広い意味での地域活性化にもつながる投資と言えます。
概要で述べた内容の、詳細な説明 ①補助金額 ②補助率 ③補助対象経費 ④補助対象者 ⑤申請期限 ⑥申請要件
💰 ①補助金額は、補助基準額(目安)が15,000千円または20,000千円で、各事業区分1団体採択という点が最大の特徴です。自治体の制度(例として三次市 補助金、庄原市 補助金、安芸高田市 助成金)と比べると採択枠が極端に少なく、全国レベルで波及したりモデルになる可能性を、成果と工程で説明できる企画が求められます。
📈 ②補助率は10/10ですが、だからこそ会計処理と証拠書類の整備が重要です。公募要領では不適正使用への注意喚起があり、契約書や領収証等の証拠書類は事業終了後5年間保存することが求められています。
⚠️ 補助率の高さは「申請のハードルが低い」という意味ではなく、「適正執行の責任が重い」という意味でもある点を意識しておきましょう。
🧾 ③補助対象経費は幅広い一方、使い方にルールがあります。既存職員の給与は経常経費等と区分すること、役員報酬は対象外であること、旅費は海外旅費が対象外であること、会議費は茶菓代等に限られ食事代は不可であること、備品購入費は1品目30万円上限で自動車購入は対象外であること、委託費は総事業費の50%を超えないことなど、申請時点で織り込むべき条件が明記されています。
たとえば広報動画の制作を外注する場合も、委託比率の上限を踏まえて、内製部分と外注部分の切り分けを計画段階から示すと説得力が上がります。
👥 ④補助対象者は法人であり、事業遂行に足る組織・人員、資金管理能力と経理体制を備え、予算決算及び会計令上の欠格事由に該当しないこと、厚生労働省から補助金交付等停止等を受けていないことなどが求められます。申請では、定款、役員名簿、直近の事業実績、直近の予算書や財務諸表、監査結果報告書(写)などの提出が必要とされており、法人運営の基礎資料が整っているかが重要です。
🗓️ ⑤申請期限は <u>令和8年2月6日(金)</u> です。郵送で期限内に到着したものが対象で、メールだけの提出は受け付けないとされています。
🔴 あわせて 質問期限は <u>令和8年1月30日(金)17時00分</u> です。国の公募は期限が厳格になりやすいので、書類の印刷・製本、押印の要否確認(必要な場合)、郵送手段の検討など、作業時間も見込んで早めに動くことをおすすめします。
✅ ⑥申請要件は、事業区分に沿って「何をするか」と「どんな成果を出すか」を具体化することです。意思疎通支援従事者の確保事業では、情報収集・発信、若年層への広報・啓発、課題分析と効果分析・評価が位置付けられています。ICT機器利用支援事業では、ICTサポートセンター連携事務局を設置し、会議運営や各地の支援を後方支援する役割が求められます。
実施要綱では、実施団体が厚生労働省と定期的に連絡・協議しながら事業を遂行すること、秘密保持や個人のプライバシーへの配慮を行うこと、職業安定法に基づく職業紹介事業は本事業の対象としないことも示されています。
審査は事前審査と評価委員会による評価で行われ、成果の明確さ、経費の適正さ、体制の確保、独創性や波及性、ワーク・ライフ・バランス等に関する取組などが評価項目として示されています。
具体的な申請手順
🧭 まずは公募ページから公募要領・実施要綱・提出様式を入手し、自団体がどちらの事業区分で応募するかを決めます。次に、実施期間(令和8年4月1日から令和9年3月31日まで)内で完了できる工程を作り、成果の指標を設定します。例えば、情報発信の到達数や、会議開催回数、マニュアルの公開時期など、評価委員会が成果をイメージできる形に落とし込むと、計画の説得力が増します。
🧾 工程と成果が固まったら、補助対象経費のルールに沿って所要額内訳を組み立てます。人件費は、従事割合や職務内容、規程に基づく単価の根拠が問われやすいため、給与・諸手当、報酬、賃金、諸謝金、旅費等の支給基準や規程を、根拠資料として提出することが求められています。委託費や備品購入費も上限ルールがあるため、見積りを取る場合は「何を、誰が、いつ、どの範囲で行うか」を計画書と整合させることが大切です。
📮 書類は、応募書類(別紙1~5)に加え、定款、役員名簿、直近の実績・財務資料などを整えます。提出は郵送と電子メールの両方が必要で、郵送は正本1部・副本3部、封筒の記載方法や、メール件名・ファイル名にも指定があります。提出期限は <u>令和8年2月6日(金)</u>必着ですので、到着日から逆算して発送し、形式面の不備で損をしないよう確認を重ねます。
📞 不明点は質問期限(令和8年1月30日(金)17時00分)までに電話またはメールで問い合わせますが、公募要領では個別の企画内容への助言は行わない旨も示されています。提出後は事前審査と評価委員会評価を経て、採否が書面で通知されます。採択後は厚生労働省と調整・協議しながら事業を進め、証拠書類を適切に管理して精算に備えることが重要です。
まとめ
✅ 令和8年度意思疎通支援従事者確保等事業は、意思疎通支援の担い手確保とICT機器利用支援を、民間団体の創意工夫で前進させる全国公募の補助事業です。補助率10/10という魅力がある一方、各事業区分1団体採択で競争性が高く、成果・体制・経費の妥当性を一貫して説明できる計画が必要になります。
🔎 最終的な要件や様式は変更される可能性もあるため、必ず公的機関サイトで事実確認を行いながら準備を進めてください。
なお、日頃は事業者様から「広島県 補助金」や「中小企業 支援」の相談が多いのですが、福祉分野の取組も、地域の持続性を支える重要な“事業”です。申請書の組み立てや経費の整理、添付書類の整備で迷う場合は、広島県三次市、庄原市、安芸高田市の行政書士に相談し、客観的なチェックを受けながら進めることをおすすめします。

