はじめに
広島県三次市、そして庄原市や安芸高田市といった周辺地域において、今、多くの 中小企業 経営者の皆様が共通の大きな課題に直面しています。それは「事業承継」です。
長年大切に育ててこられた事業を、後継者がいない、あるいは設備が古すぎて将来性に不安があるといった理由から、「もう自分の代で廃業するしかない」と諦めかけてはいないでしょうか。特にここ備北地域では、後継者問題は深刻であり、貴重な技術や雇用が失われつつあることは、地域経済全体にとっても大きな損失です。
しかし、私たちは「事業承継」を「事業の終わり」ではなく、「第二の創業」であり、これまでの事業の歴史の中で最大の「事業拡大のチャンス」と捉え直すべきだと強く考えています。親族や従業員への承継であれ、M&Aによる第三者への引継ぎであれ、それは老朽化した設備を一新し、デジタル化を進め、新しい経営戦略を導入する絶好の機会です。
問題は、そのための「資本」です。設備投資や事業の刷新には多額の資金が必要となり、それが承継をためらう最大の障壁となっていることも事実です。
この最大の障壁を取り除くために設計された、非常に強力な国の支援策があります。それが、本記事で徹底的に解説する「事業承継・引継ぎ補助金」です。
これは、まさに事業承継という「変革の瞬間」にこそ発生する多額のコストを、国が強力に後押ししてくれる制度です。
私たち行政書士事務所は、三次市 補助金 や 中小企業 支援 を専門とする地域のパートナーです。この記事では、特に最新の「第12次公募」の内容に基づき、この複雑に見える大規模な国の補助金を、三次市や庄原市、安芸高田市の皆様にとって「身近で使える武器」となるよう、詳細にかつ分かりやすく解説していきます。
概要 ①補助金額 ②補助率 ③補助対象経費 ④補助対象者 ⑤申請期限 ⑥申請要件 ⑦補助金事務局URL
この「事業承継・引継ぎ補助金」の最新情報(主に第12次公募)の全体像を、まずは簡潔にご説明します。この補助金は、事業承継の形態や目的別に複数の「枠」が設けられていますが、ここでは特に活用しやすい枠の概要を中心にご紹介します。まず、①補助金額ですが、最大で800万円という非常に大きな規模の支援が用意されています。さらに重要な点として、一定の賃上げ要件を満たす計画を策定・実行することで、この上限額が1,000万円にまで引き上げられる特例措置があります。これは、国が「事業承継」と「従業員の待遇改善」をセットで推進しようとする強い意志の表れです。次に②補助率ですが、投資額に対して高い補助率が設定されており、多くの場合で対象経費の3分の2が補助されます。これは、事業者の皆様の持ち出し負担を大幅に軽減するものです。そして③補助対象経費は非常に広範です。例えば、親族や従業員に事業を引き継ぐ「事業承継促進枠」では、承継を機に行う新しい設備投資や店舗の改築費用が対象となります。一方で、M&A(企業の合併・買収)を行う「専門家活用枠」では、FA(財務アドバイザー)や仲介者への手数料、DD(デュー・デリジェンス)と呼ばれる企業調査の費用など、M&A特有の高額な専門家費用が補助対象となります。④補助対象者についても、この制度は柔軟です。M&Aによって事業を引き継ぐ、あるいは引き継がせる中小企業者や小規模事業者はもちろんのこと、「5年以内に親族内承継や従業員承継を予定している」中小企業者等も対象に含まれています。後継者問題に悩む多くの地域企業にとって、非常に門戸が広いと言えるでしょう。ただし、⑤申請期限には細心の注意が必要です。第12次公募の申請受付期間は、令和7年8月22日(金)から令和7年9月19日(金)の17時まで(予定)とされています。この期限は厳守です。そして、⑥申請要件として、絶対に外せない重要なルールがあります。それは、申請が「Jグランツ」と呼ばれる電子申請システムでのみ受け付けられる点です。このJグランツを利用するためには、「GビズIDプライムアカウント」というデジタル上の本人確認IDを事前に取得しておく必要があります。このGビズIDの発行には、申請から2〜3週間程度を要する場合があるため、仮に「9月に入ってから準備を始めよう」と考えていると、IDの取得が間に合わず、申請期限に間に合わないという最悪の事態も起こり得ます。これが、私たちが「実質的な締め切りは8月末」と警鐘を鳴らす理由です。最後に⑦補助金事務局URLですが、公募要領や申請様式のダウンロード、Jグランツへの入り口など、すべての公式情報は「事業承継・M&A補助金 Webサイト」(https://shoukei-mahojokin.go.jp/)に集約されています。本記事の情報も、中小企業庁の公開情報やこの公式サイトに基づいていますが、申請を検討される際は、必ずご自身でも最新の公式情報を確認するようにしてください。
想定される活用事例 ①事業者様が従来から抱えておられる問題点 ②補助金による具体的な問題解決イメージ
補助金と聞いても、ご自身の事業にどう関係するのか、具体的なイメージが湧きにくいかもしれません。そこで、広島県三次市に実在する(かもしれない)架空の企業をモデルに、この補助金がどのように活用できるのかをご紹介します。
登場するのは、三次テック(仮称)という、三次市内で40年続く金属加工業を営む中小企業です。
①事業者様が従来から抱えておられる問題点
三次テック(仮称)の現社長は70歳。業界でも腕利きの職人として評価されてきましたが、体力の衰えを感じ、引退を考えています。幸い、35歳になる息子さんが後を継ぐ意思を見せてくれていますが、息子さんは大きな懸念を抱いていました。
その懸念とは、工場の「老朽化」です。主力となっている大型の加工機械は、現社長が30代のころに導入したもので、すでに稼働から25年以上が経過しています。頻繁に不具合が起きるため、そのたびに生産がストップし、修理費用もかさんでいました。何より、最新のデジタル制御の機械に比べて生産効率が著しく劣り、このままでは価格競争にも品質要求にも応えられなくなると、息子さんは危機感を募らせていました。
息子さんは「この古い機械ごと事業を引き継いでも、数年後には立ち行かなくなる。今、最新のNC旋盤(デジタル制御の加工機)に入れ替えなければ、承継する意味がない」と主張します。しかし、最新の機械の導入と、それに伴う工場の一部の改修費用を見積もったところ、総額で3,000万円近くの費用がかかることが判明しました。会社の純資産を考えると、この全額を銀行借り入れで賄うのはリスクが高すぎます。
「結局、ウチも廃業しかないのか…」現社長がそう呟いたとき、それは三次市の多くの企業が直面している、「事業は黒字だが、承継のタイミングでの設備投資の壁が越えられずに廃業を選ぶ」という典型的な問題点そのものでした。
②補助金による具体的な問題解決イメージ
この三次テック(仮称)の状況こそ、「事業承継・引継ぎ補助金」の「事業承継促進枠」が完璧に当てはまるケースです。
彼らが承継を機に、合計1,500万円の投資(最新のNC旋盤の導入費用と、設置場所の改修工事費用)を行う計画を立てたとします。これは、公募要領で定められている「設備投資費用」や「店舗・事務所の改築工事費用」に該当します。
まず、彼らは補助率3分の2、上限800万円の枠で申請を準備します。1,500万円の3分の2は1,000万円ですが、このままでは上限の800万円までしか補助されません。自己負担は700万円となります。これでも非常に助かりますが、まだ負担感は残ります。
そこで、私たちがアドバイスするのは「賃上げ要件」の活用です。この補助金には、一定の賃上げ(例えば、従業員全体の給与支給総額を一定割合引き上げるなど)を計画し、実行することを誓約すれば、補助上限が1,000万円に引き上げられるという強力なインセンティブが設定されています。
三次テック(仮称)の息子さんは、もともと「自分が社長になったら、頑張ってくれているベテラン従業員の給与を上げたい」と考えていました。そこで、この賃上げ計画を事業承継計画に盛り込み、「賃金引上げ計画誓約書」を提出することで、補助上限1,000万円の枠を申請することにしました。
結果、1,500万円の投資に対して、3分の2である1,000万円全額が補助金として採択されました。3,000万円と見積もっていた投資計画の半分(1,500万円)を、実質的な自己負担わずか500万円で実現できたのです。
息子さんは最新の設備が導入された競争力のある工場を引き継ぎ、従業員は給与が上がって士気が高まり、現社長は安心して引退できる。まさに、この 事業拡大 補助金 が、企業の未来を救い、地域 活性化 補助金 として機能した瞬間です。
概要で述べた内容の、詳細な説明
活用事例でイメージを掴んでいただいたところで、改めてこの補助金の詳細なルールについて、専門家の視点から深く掘り下げて解説します。この補助金を最大限に活用するためには、制度の「仕組み」と「狙い」を理解することが不可欠です。
①補助金額 / ②補助率
まず、補助金額と補助率についてです。先述の通り、補助上限額は最大800万円です。そして、特に注目すべきは「一定の賃上げ」を実施する事業者に対して、補助上限を1,000万円に引き上げる特例です。
この「賃上げ」という条件は、昨今の多くの補助金(例えば事業再構築補助金やものづくり補助金など)で共通して見られるトレンドです。国は、補助金という「アメ」を使って、中小企業の賃上げという国家的な経済政策を同時に推進しようとしています。
この要件を満たすためには、「賃金引上げ計画誓約書」や「従業員への賃金引上げ計画の表明書」といった書類の提出が必要となります。これは単なるコスト増と捉えるべきではありません。むしろ、補助金を活用して得た利益(生産性向上による利益)を原資に、従業員へ還元するという健全な経営サイクルを回す「投資」として捉えるべきです。特に 三次市 や 庄原市 といった地域では、人材の確保は死活問題であり、賃上げによる競争力強化は、承継後の事業を安定させる上でも極めて重要です。
補助率は、多くの場合で「3分の2以内」と設定されています。これは、事業者様が1,500万円の投資をした場合、国が1,000万円を負担し、事業者の自己負担は500万円で済む、ということを意味します。自己資金や融資のハードルを劇的に下げる、非常に高い補助率と言えます。
③補助対象経費
この補助金の最大の魅力は、対象経費の幅広さです。この補助金は、大きく4つの枠(プログラム)に分かれており、それぞれ支援する場面と経費が異なります。
1. 事業承継促進枠(親族・従業員承継向け)
これは、三次テック(仮称)の事例で紹介した枠です。5年以内に親族内承継(息子・娘など)や従業員承継(番頭さんなど)を予定している事業者が対象です。
ポイントは、「承継を機に、新しい取り組みを行う」こと。そのための費用が対象となります。具体的には、設備投資費用(最新の機械導入など)、店舗・事務所の改築工事費用(レイアウト変更や内装工事)、広告宣伝費(承継を機に新ブランドを立ち上げる際のWebサイト制作やチラシ作成費)などが対象です。
2. 専門家活用枠(M&A向け)
これは、後継者がおらず、第三者(他の企業や個人)に事業を譲渡(M&A)する、あるいは他社の事業を譲り受ける(M&A)際に活用できる枠です。
M&Aは、もはや大企業だけのものではありません。三次市 や 安芸高田市 のような地域で、貴重な事業を守るための「地域 活性化」の有効な手段となっています。
しかし、M&Aには高額な専門家費用が伴います。例えば、「FA(ファイナンシャルアドバイザー)や仲介に係る費用」や、相手の会社を法務・財務面から調査する「DD(デュー・デリジェンス)費用」、さらには専門家の意見が正しいか第三者に確認する「セカンド・オピニオン費用」などです。これらは数百万円に上ることも珍しくありません。この枠は、その費用の多くを補助し、M&Aのハードルを下げてくれます。
注意点として、M&A支援機関(FAや仲介業者)は、国の「M&A支援機関登録制度」に登録された者である必要があるなど、専門的な要件があります。
3. PMI推進枠(M&A「後」の統合支援)
これは、M&Aが成立した「後」の取り組みを支援する枠です。
PMIとは「Post Merger Integration(ポスト・マージャー・インテグレーション)」の略で、日本語では「経営統合プロセス」と訳されます。M&Aは「結婚」に例えられますが、PMIは「結婚後のすり合わせ」です。異なる2つの会社が一緒になった後、給与体系、ITシステム、企業文化などを一つにまとめていく作業であり、M&Aの成否はここで決まると言われるほど重要です。
この枠では、PMIの実行にかかる「設備費」や、専門家への「委託費」、システム統合の「外注費」などが対象となります。
4. 廃業・再チャレンジ枠
これは非常にユニークな枠で、事業承継やM&Aに伴い、既存の事業を「廃業」し、新たな事業に「再チャレンジ」する経営者を支援するものです。
例えば、不採算部門をM&Aで他社に譲渡し、自身は成長分野で第二の創業を目指す場合などです。その際の既存事業の「廃業支援費」や「在庫廃棄費」、工場の「解体費」などが対象となります。これは、地域の新陳代謝を促す、まさに「スクラップ・アンド・ビルド」を支援する制度です。
④補助対象者 / ⑥申請要件
次に、誰が申請でき、何をしなければならないのか、という要件についてです。
④補助対象者は、先述の通り、承継を予定する中小企業・小規模事業者です。
ここで、⑥申請要件と合わせて、技術的かつ最も重要な「手続き上の要件」を解説します。
第一の関門は、「GビズIDプライム」の取得です。この補助金は、Jグランツというシステムを使った電子申請が必須です。紙の書類を郵送しても絶対に受け付けてもらえません。そして、このJグランツにログインするために必要な「鍵」が「GビズIDプライム」アカウントです。
このIDを取得するためには、法人の場合は「印鑑証明書」の原本などを郵送する必要があり、申請から発行まで2〜3週間、場合によってはそれ以上かかることがあります。申請締め切り(9月19日)の直前に慌てても、このIDがなければスタートラインにすら立てません。中小企業 支援 を行う専門家として、このGビズIDの早期取得は、何よりも先に行うべき手続きだと断言します。
第二の関門は、「認定経営革新等支援機関」の関与です。これは、国の認定を受けた専門家(金融機関、商工会議所、行政書士、税理士など)のことで、私たちのような補助金専門の行政書士もこの認定を受けています。
この補助金の申請(枠によりますが、特に事業承継促進枠など)では、この認定支援機関による内容の確認を受け、彼らが発行する「確認書」を添付することが求められます。つまり、事業者様が単独で申請を完了させることは制度上難しく、信頼できるパートナー(支援機関)を見つけることが必須となります。
第三の関門は、「膨大な提出書類」です。申請には、「公募申請書」や「事業承継計画書」、「補助事業の実施体制図」といった計画書類のほか、賃上げを行う場合は「誓約書」や「表明書」など、非常に多くの様式をダウンロードし、作成・添付する必要があります。
そして、ここで重要なルールがあります。もし、これらの複雑な申請書類の作成を、コンサルタントや専門家に依頼する場合、その代行作成が認められているのは「行政書士(または行政書士法人)」に限られる、と公募要領には明記されています。さらに、行政書士に依頼した場合は、その「委任契約書」の写しを申請時に提出することが義務付けられています。これは、国が申請サポートの品質を担保し、事業者様を悪質な業者から守るための措置です。
【三次市在住者必見:補助金の「合わせ技」】
ここで、三次市 補助金 を専門とする私たちだからこそ提供できる、地域密着の「合わせ技」戦略をご紹介します。
三次市 は、国の補助金とは別に、独自の「三次市事業承継支援事業補助金」という制度を持っています。
この市の制度は、補助上限が「増改築等施設整備」で100万円、補助率は「2分の1」です。対象経費は「事業所の増改築等施設整備」や「広告宣伝費」などです。
ただし、国の補助金と大きく異なる点があります。市の補助金は「増改築にあっては、備品、什器等に要する経費を除く」と明記されています。つまり、機械や設備(備品)は対象外です。また、工事の施工業者や広告の印刷業者は「市内に本店を有する事業者」であることが求められます。これは、市内の経済循環を促す 地域 活性化 の狙いが明確です。
この2つの制度の特性を理解すると、最適な戦略が見えてきます。
- 高額な「機械・設備(備品)」の導入には、国の「事業承継・引継ぎ補助金」(上限1,000万円、率2/3)を使います。
- 機械の設置に伴う「工場の改修工事」や、承継を告知する「広告宣伝」には、
三次市の「事業承継支援事業補助金」(上限100万円、率1/2)を使います。
このように、国の大きな補助金と、市の小回りの利く補助金を適切に組み合わせることで、自己負担を最小限に抑え、投資効果を最大化することが可能になります。これは、庄原市 補助金 や 安芸高田市 助成金 にも同様の地域独自制度が存在する場合があり、全国一律のコンサルタントでは難しい、地域に根差した専門家だからこそ提案できる戦略です。
⑤申請期限
最後に、申請期限について再度、強く注意喚起します。
第12次公募の申請締め切りは、「令和7年9月19日(金) 17時(予定)」です。
これは、17時01分に申請ボタンを押しても、システムが受け付けない「絶対の期限」です。
そして、前述の「GビズID」の取得に2〜3週間かかることを忘れてはいけません。
さらに、事務局は「締め切り5営業日前までの申請」を推奨しています。これは、最終日はアクセスが集中してJグランツのサーバーが重くなり、申請作業が完了しないリスクを避けるためです。具体的には、9月11日(木)頃までには申請を完了させておくのが賢明です。
これらの要素を逆算すると、事業計画を練り、認定支援機関と打ち合わせ、見積もりを取り、書類を作成する期間を考えれば、遅くとも8月のお盆明けには本気で準備を開始しないと間に合わない、タイトなスケジュールであることがお分かりいただけると思います。
具体的な申請手順
では、実際に申請を進めるには、どのようなステップを踏めばよいのでしょうか。一連の流れを具体的に解説します。
ステップ1:専門家への相談と「GビズID」の取得
まず最初に行うべきことは、補助金に詳しい専門家(認定支援機関)に相談することです。ご自身の事業承継プランが補助金の対象になり得るか、どの枠で申請すべきか、アドバイスを受けましょう。
それと「同時」に、今すぐに「GビズIDプライム」の申請手続きを開始してください。これがなければ、何も始まりません。
ステップ2:認定支援機関の選定と事業計画の策定
申請には「認定経営革新等支援機関」の協力が不可欠です。顧問の税理士や取引銀行が認定支援機関であれば相談してみましょう。もちろん、私たちのような補助金申請を専門とする行政書士にご依頼いただくことも可能です。
パートナーが決まったら、中核となる「事業承継計画書」の策定に取り掛かります。承継を機に、どのような新しい取り組み(設備投資やM&A)を行い、どうやって事業を成長させるのか、その「青写真」を具体的に描いていきます。
ステップ3:必要書類の収集と作成
計画の策定と並行して、膨大な添付書類を準備します。
法人の場合は「履歴事項全部証明書」や直近の「決算書」、個人事業主の場合は「開業届」の写しや「確定申告書」などが必要です。
また、設備投資や改修を行う場合は、その「見積書」も必須です。
そして、ステップ2で策定した事業計画書、賃上げを行う場合は「賃金引上げ計画誓約書」など、指定された様式の書類を作成していきます。もし、この作成を行政書士に依頼する場合は、その「委任契約書」もこの時点で取り交わします。
ステップ4:Jグランツによる電子申請
すべての計画書、添付書類(PDF化します)、見積書が揃ったら、Jグランツのシステムにログインし、申請情報を入力していきます。これは複雑なWebフォームであり、入力ミスは審査で不利になるか、最悪の場合「不採択」に直結します。慎重に作業を進め、可能であれば専門家のチェックを受けることをお勧めします。
全ての入力と書類のアップロードが完了したら、申請ボタンを押します。締め切り(9月19日)ではなく、推奨期限(9月11日)を目指しましょう。
ステップ5:採択発表(審査結果の通知)
申請締め切り後、約1〜2ヶ月程度の審査期間を経て、事務局のウェブサイトで「採択者」が発表されます。
ステップ6:交付申請(非常に重要な手続き)
ここで、多くの方が陥る「落とし穴」があります。
審査に通って「採択」されただけでは、まだ補助金を受け取る権利は確定していません。また、この時点ですぐに機械を発注したり、工事を契約したりしてはいけません。
採択の後、「交付申請」という別の手続きを行い、事務局から「交付決定通知書」という正式な通知を受け取る必要があります。この「交付決定」が下りる前に発注・契約した経費は、原則として補助金の対象外となってしまいます。
ステップ7:事業の実施と実績報告
交付決定が出たら、ようやく事業(設備投資やM&A)を開始できます。事業が完了したら、「実績報告書」を作成し、かかった経費の領収書や契約書などをすべて揃えて事務局に提出します。
ステップ8:補助金の受領
実績報告書が審査され、問題がないと認められて初めて、補助金がご自身の口座に振り込まれます。補助金は原則として「精算払い(後払い)」である、ということを覚えておいてください。
まとめ
本記事では、最新の「事業承継・引継ぎ補助金」(第12次公募)について、その概要から、三次テック(仮称)という具体的な活用事例、そして4つの異なる枠(事業承継促進、専門家活用、PMI推進、廃業・再チャレンジ)の詳細な経費内容まで、深く掘り下げてまいりました。
私たちは、この補助金が単なる「お金がもらえる制度」ではなく、事業承継という人生の大きな節目において、老朽化した設備の刷新や、M&Aという選択肢を現実のものとし、事業を次の世代に「より良い形」で引き継ぐための強力な「事業拡大 補助金」であることを見てきました。
特に、賃上げによって補助上限が1,000万円に引き上げられる措置は、従業員の満足度と企業の競争力を同時に高める絶好の機会です。
しかし同時に、この補助金が「GビズID」の事前取得や、「認定支援機関」の関与、Jグランツによる電子申請、そして行政書士による作成サポートなど、多くの専門的な手続きと要件を伴う、複雑な制度であることも事実です。
さらに、国の補助金と、三次市 独自の「事業承継支援事業補助金」のようなローカルな制度を組み合わせる「合わせ技」は、地域の実情を深く理解していなければ提案できません。
事業承継は、どの企業にとっても「待ったなし」の課題です。もし、この強力な 中小企業 支援 策を活用して、ご自身の事業の未来を確かなものにしたいとお考えでしたら、その第一歩は、信頼できる専門家に相談することから始まります。
もし、このような補助金の申請サポートが必要な場合、広島県三次市、庄原市、安芸高田市に密着して活動する当行政書士事務所まで、お気軽にご相談ください。
