はじめに
広島県三次市、庄原市、そして安芸高田市で日々、事業に奮闘されている経営者の皆様、こんにちは。地元・三次市で補助金サポートを専門にしている行政書士です。皆様が事業を営むこの備北地域は、豊かな魅力にあふれる一方、残念ながら「人口の減少」や「地域の主要産業の停滞」といった、避けては通れない構造的な課題にも直面しています 1。地域市場がゆっくりと縮小していく中で、「今までのやり方、今までの取引先を守る」という守りの経営努力だけでは、会社の5年後、10年後の成長を具体的に描くことが難しくなってきた、と強い危機感を抱えておられる方も少なくないでしょう。
こんな時代だからこそ、現状維持にとどまらず、新しい市場や、より付加価値の高い事業分野へ打って出る「攻め」の経営、つまり積極的な「事業拡大」が求められています。しかし、もちろん、新しい挑戦には多額の初期投資(最新の機械、工場の改修、新商品の開発費や広告費など)が必要です。その「資金のリスク」こそが、皆様の意欲的な一歩を阻む最大の壁になっているかもしれません。
この記事では、そんな皆様の「新しい挑戦」を資金面で非常に強力に後押しするために設計された大型補助金、「中小企業新事業進出補助金」について、補助金専門の行政書士の視点から、どこよりも詳しく、そして分かりやすく解説していきます 2。これは、単なる「中小企業 支援」策ではなく、皆様の会社の未来を切り開くとともに、愛する地元を元気にする「地域 活性化 補助金」としての役割も期待される、注目の制度です。
概要
では、「中小企業新事業進出補助金」とは、いったいどのような制度なのでしょうか。ごく簡単に言えば、会社が今までの事業とは異なる、新しい分野や新しい市場に挑戦する際の、大きな設備投資などを支援してくれる補助金です 2。まずは、その主な特徴、大切なポイントだけをざっくりと押さえておきましょう。
①補助金額は、会社の従業員規模によって上限額が変わります。例えば、従業員20人以下の事業者様なら上限2,500万円、101人以上なら上限7,000万円と、非常に大型です。さらに、思い切った賃上げに取り組む企業(「賃上げ特例」)には、補助上限が最大9,000万円まで引き上げられます。ただし、注意点として「補助下限額」が750万円と定められており 3、小規模な投資ではなく、会社の経営の柱を変えるような、比較的大きな挑戦を対象としていることがわかります。
②補助率は、補助の対象として認められた経費の「1/2以内」です 3。
③補助対象経費は、非常に幅広く設定されています。新しい事業に必要な「機械装置・システム構築費」はもちろん、工場の新設や改修にかかる「建物費」、さらには新製品を世に送り出すための「広告宣伝・販売促進費」なども対象になるのが大きな魅力です 3。
④補助対象者は、今の事業とは異なる、明確な「新事業進出」を行う中小企業など、と定められています 3。
⑤申請期限について、現在公募中の「第2回公募」は、令和7年12月19日(金)の18時が締切です。これは厳守です 3。
⑥申請要件は、この補助金で最も重要な部分です。「新事業進出であること」「付加価値額(会社の儲け)を増やすこと」「賃上げを行うこと」など、全部で6つの主要な要件が定められており、申請する会社は、これら全てを満たす事業計画を作る必要があります 3。
⑦補助金事務局URLは「https://shinjigyou-shinshutsu.smrj.go.jp/」です 3。最新の公式情報や公募要領(ルールの詳細)は、必ずこちらのサイトで直接確認するようにしてください。
想定される活用事例
この補助金が、具体的にどのように三次市や安芸高田市の事業者様の課題解決に繋がるのか、架空の事例(あくまでイメージです)を使ってご紹介します。
①事業者様が従来から抱えておられる問題点
まずは、地域でよく聞かれるお悩みです。
事例1:三次市の製造業「三次テック(仮称)」
広島県三次市で、自動車産業向けに精密な金属部品を供給している製造業です。長年、地域の基幹産業である自動車関連の受注を柱にしてきましたが、主要取引先の生産体制の見直しや、業界全体の先行き不安 1 により、ここ数年の受注は減る一方です。技術力には自信があるものの、このまま下請けの仕事だけを続けていてはジリ貧になる、と社長は焦っています。経営の第二の柱を早急に確立するため、何か使える「中小企業 支援」策はないかと探しています。
事例2:安芸高田市の食品メーカー「安芸高田フーズ(仮称)」
広島県安芸高田市で、地域の特産品を使った高品質な伝統食品(例えば、漬物や味噌など)を製造・販売しています。品質は高いのですが、主な販売先は地域内の道の駅やスーパーに限られています。しかし、ご存知の通り、地域の「人口の減少」と高齢化 1 は深刻で、主要なお客さんが減り続け、売上は完全に頭打ちです。この状況をなんとか打ち破り、新しい市場へ販路を広げたいと考えています。
②補助金による具体的な問題解決イメージ
この補助金は、彼らの悩みをどう解決できるでしょうか。
「三次テック(仮称)」の解決イメージ
社長は、既存の精密加工技術を活かして、まったく新しい分野に挑戦することを決意しました。それは、今後確実に市場が伸びる「医療・介護分野」向けの精密機器部品の製造です。総事業費6,000万円を見込み、補助対象経費である「建物費」と「機械装置・システム構築費」3 を活用。クリーンルームを備えた新しい棟を建設し、医療機器レベルの精度を出せる最新の精密加工機と検査装置を一式導入します。
これは、従来の自動車部品(既存製品)とは全く異なる製品(=「製品等の新規性」6)です。また、売り先も、既存の自動車メーカーではなく、全国の医療機器メーカーという新しい顧客(=「市場の新規性」6)になります。この「事業拡大 補助金」をテコにして、三次テック(仮称)は単なる下請け工場から、高付加価値な自社製品を持つメーカーへと生まれ変わる道筋を描くことができます。
「安芸高田フーズ(仮称)」の解決イメージ
こちらは、製造ノウハウは活かしつつ、ターゲット(お客さん)を根本的に見直します。都市部に住む、健康志向の強い若い世代やファミリー層を新しい顧客と定め、彼らの好みに合わせた新ブランド(低塩分、オーガニック素材使用、おしゃれなパッケージ)を開発。それを、全国へEコマース(ネット通販)で直接販売する戦略(D2C)を立てました。
この計画のため、「機械装置・システム構築費」3 を活用し、新ブランド専用の急速冷凍設備と、全国発送に対応するための在庫管理・配送システムを導入します。さらに、「広告宣伝・販売促進費」3 も活用し、洗練されたオンラインストア(通販サイト)を作り、SNSやインフルエンサーを通じたWebマーケティングも大々的に行います。
これも、従来の伝統食品(既存製品)とは異なる新ブランド(=「製品等の新規性」6)であり、地域内の小売店(既存市場)ではなく、全国のネット通販顧客(=「市場の新規性」6)を開拓する挑戦です。この取り組みが成功すれば、まさしく「地域 活性化 補助金」として、安芸高田市の名前を全国の食卓へ届けることにも繋がります。
概要で述べた内容の、詳細な説明
活用事例で見たように、非常に強力で魅力的な補助金ですが、その分、ルールは複雑です。ここでは、概要でお伝えした各項目を、補助金専門家の視点で、さらに詳しく、かみ砕いて解説します。
①補助金額
補助金の上限額は、会社の「従業員数」によって、細かく階段状に設定されています。公式のルールブック(公募要領)によれば、「従業員数20人以下」の場合は上限2,500万円、「従業員数21~50人」は上限4,000万円、「従業員数51~100人」は上限5,500万円、「従業員数101人以上」は上限7,000万円となっています 3。
ここで、専門家として見落としてほしくない重要なポイントが二つあります。
一つ目は、「補助下限額」が750万円に設定されていることです 3。これは、この補助金が、数十万円程度のちょっとした設備導入やホームページ制作を対象にしているのではなく、会社の未来の経営の柱となるような、かなり大きな規模の「事業拡大」を応援するための制度だ、ということを示しています。補助率が1/2なので、総事業費に換算すると、少なくとも1,500万円以上の大きな投資計画が前提となります。
二つ目は、「大幅賃上げ特例」の存在です 3。これは、補助事業が終わった後の3~5年の計画期間中に、「事業所内の最低時給を年50円以上引き上げる」かつ「会社全体の給与支給総額を年平均6.0%以上増やす」という、非常に高い水準の賃上げ目標を達成する計画を立てた場合、補助金の上限額が大幅に増額される(例えば20人以下なら2,500万円→3,000万円へ、101人以上なら7,000万円→9,000万円へ)という強力なインセンティブです。国が「賃上げ」を強く後押ししていることの表れです。
②補助率
補助率は、補助対象となる経費の「1/2」です 3。
仮に、総事業費8,000万円の投資計画(すべてが補助対象経費と認められた場合)が採択されたら、その半額の4,000万円が補助金として(事業実施後に)交付される、という意味です。当然ですが、残りの4,000万円は自己資金、あるいは金融機関からの融資でまかなう必要があります。この「自己負担分の資金調達」が、後ほど説明する「金融機関要件」にも深く関わってきます。
③補助対象経費
補助対象となる経費の範囲は、他の補助金と比べても非常に広いのが特徴です 3。
中心となるのは、事例でも挙げた「機械装置・システム構築費」です。最新の製造機械、業務を効率化するための基幹システム、Eコマースサイトの構築費用などが含まれます。また、新しい事業のために工場や店舗を新設・改修する際の「建物費」(ただし、土地代は対象外)も対象となります。
さらに専門家として注目しているのは、機械という「モノ」への投資だけでなく、事業を軌道に乗せるために必要な「コト」への投資、つまりソフト経費が手厚くカバーされている点です。具体的には、新製品開発に必要な特許ライセンス料などの「技術導入費」、弁理士への相談費用などの「知的財産権等関連経費」、自社ではできない加工や設計を外注する「外注費」、経営コンサルタントやデザイナーに支払う「専門家経費」、クラウドサービス(SaaS)の利用料などの「クラウドサービス利用費」、そして新製品のパンフレット制作やWeb広告、展示会への出展費用といった「広告宣伝・販売促進費」まで、幅広く認められています 3。
これらをうまく活用することで、単に「モノを作って終わり」ではなく、それを確実に「売る」ところまでの戦略を一体的に支援してくれる、非常に頼りになる「中小企業 支援」制度と言えます。
④補助対象者
補助対象者は、日本国内に本社がある「中小企業等」とされています 3。しかし、ただ中小企業であれば誰でも申請できるわけではありません。
この補助金における最大の関門であり、最重要のポイントが、申請する事業が「新事業進出指針」という公式ルールで定められた「新事業進出」の定義に当てはまる事業であることです 3。
この「新事業進出指針」によれば、「新事業進出」として認められるためには、大きく分けて二つの要件、(1)「製品等の新規性要件」と(2)「市場の新規性要件」の、両方を同時に満たす必要がある、と定められています 6。
ここで言う(1)「製品等の新規性」とは、その製品やサービスが「自社にとって」新しいものであることを指します 6。日本初や世界初である必要はなく、今まで自社で作ったり提供したりしていなかったものであれば該当する可能性があります。
そして(2)「市場の新規性」とは、その新しい製品・サービスを提供するお客さんが、今までの事業のお客さんとは異なる「新しい市場」であることです 6。指針では、「既存事業において対象となっていなかったニーズ・属性を持つ顧客層」と難しく定義されていますが、例えば、これまで企業向け(BtoB)に部品を卸していた製造業が、一般消費者向け(BtoC)の自社製品を開発してEコマースで販売するケースや、国内の高齢者向けに提供していたサービスを、海外の富裕層向けに展開するケースなどがこれに当たります。
したがって、補助金専門家として特に注意していただきたいのは、「既存のお客さんに、既存の商品をもっとたくさん売るための増産投資」や、「既存の市場で、競合他社がすでにやっていることを真似するだけの投資」は、この補助金が定義する「新事業進出」には当てはまらず、対象外となる可能性が極めて高いという点です。申請を考える際は、まずご自身の計画が、この二つの「新規性」をクリアしているか、厳密にチェックする必要があります。
⑤申請期限
第2回公募の申請締切は、すでにお伝えした通り、令和7年12月19日(金)18時厳守です 3。
ここで、経営者の皆様に、絶対に知っておいていただきたい「隠された期限」があります。それは、この締切日時が「事業計画書を提出する」期限であると同時に、申請に必要な「すべての事前準備を終えている」期限でもある、という点です。
具体的には、7の資料が示す通り、この補助金申請には「GビズIDプライム」という電子申請用のIDが必須であり、このID発行には通常約1週間かかります。さらに、後で説明する「ワークライフバランス要件」を満たすために必要な「一般事業主行動計画」の策定・公表手続きには、約1~2週間を要します 7。
つまり、締切日の12月19日になってから「よし、準備しよう」と思っても、物理的に絶対に間に合わないのです。この「三次市 補助金」に関心を持たれた事業者様は、事業計画の中身を考えるのと同時に、これらの事務的な事前準備に「今すぐ」取りかかる必要があります。
⑥申請要件
この補助金に採択される(選ばれる)ためには、事業計画が3に書かれている以下の6つの要件を「すべて」満たしている必要があります。
第一は「新事業進出要件」です。これは④で詳しく説明した通り、6の指針が定める「製品の新規性」と「市場の新規性」を両方満たす事業であることです。
第二は「付加価値額要件」です。これは、補助事業が終わった後の3~5年の計画期間で、「付加価値額」の年平均成長率が4.0%以上増加する見込みの事業計画であることです 3。ここで言う「付加価値額」とは、ざっくり言えば会社の「儲けの総量」を示す指標で、計算式としては概ね「営業利益 + 人件費 + 減価償却費」と理解してください。新しい事業によって、会社全体としてこれだけ儲ける力を高めます、という具体的な数字の目標が求められます。
第三は「賃上げ要件」です。補助事業終了後3~5年で、「一人当たり給与支給総額」の年平均成長率を、広島県(事業実施場所)の最低賃金の近年の伸び率(基準値)以上に増やす、または、「給与支給総額」(会社が支払う給与の総額)を年平均成長率2.5%以上増やすこと、のどちらかを達成する必要があります 3。
第四は「事業場内最賃水準要件」です。補助事業終了後3~5年の計画期間中、毎年、自社の事業所内で最も低い時給(事業場内最低賃金)を、その地域の地域別最低賃金よりも30円以上高い水準に設定し、維持することです 3。
【最重要】賃上げ目標が未達の場合、補助金返還のペナルティあり
ここで、第三と第四の要件に関して、絶対に読み飛ばさないでほしい警告があります。公募要領や関連資料 3 には、「賃上げ要件」および「事業場内最賃水準要件」について、「目標値が達成できなかった場合、補助金を返還する義務がある」と明確に書かれています。
これは、他の多くの補助金にあるような「努力目標」とは全く違います。達成できなければ、一度もらった補助金を返さなければならないという、非常に重く、厳しいペナルティが課せられているのです。したがって、採択されたい一心で、実現不可能な高い賃上げ目標を計画書に書くことは、将来的に非常に大きな経営リスクを抱え込むことになります。事業の収益計画としっかり連動した、現実的かつ達成可能な賃上げ計画を作ることが、これまで以上に重要になります。
第五は「ワークライフバランス要件」です。申請する時点で、「次世代育成支援対策推進法」という法律に基づく「一般事業主行動計画」を策定し、外部に公表している必要があります 3。これは、従業員の仕事と子育ての両立を支援するための行動計画です。計画の作成自体は難しくありませんが、厚生労働省のウェブサイト「両立支援のひろば」で公表手続きを完了するまでに1~2週間程度かかるため 7、GビズIDと並んで、真っ先に準備すべき必須事項です。
第六は「金融機関要件」です。もし補助事業を行うにあたって金融機関からの融資(資金調達)を受ける場合、その計画書について、融資元の金融機関から「確認書」をもらう必要があります 3。これは単なるハンコもらいの手続きではありません。10の資料が示唆するように、金融機関が「この事業計画は将来性があり、当行としても支援する価値がある」とお墨付きを与えることを意味し、補助金の審査においても、事業の実現可能性を客観的に裏付ける重要な要素として働きます。
具体的な申請手順
では、実際に申請を行うには、どのような流れになるのでしょうか。5や7の資料を基に、やるべきことを順番に解説します。
まず、計画書作成の「前」にやるべき、最も重要なことがあります。
「ステップ0:最重要の事前準備」
これは、公募の締切(12月19日)の、少なくとも2~3週間前までには完了させてください。7が強く警告している通り、二つの準備が絶対に必要です。
一つ目は「GビズIDプライムアカウント」の取得です 7。これは、補助金の電子申請システム(ネット申請)にログインするために必須の、「会社の電子鍵」のようなものです。によれば、法人の場合は印鑑証明書を郵送して申請する方法などがありますが、いずれにせよアカウントが発行されるまでに1週間程度の期間 7 を見ておく必要があります。
二つ目は「一般事業主行動計画」の策定と公表です 7。これは「ワークライフバランス要件」3 を満たすために必須です。9の手順にある通り、計画を作り、労働局へ届け出た上で、厚生労働省のサイトで公表手続きを完了させるまでに、全体で1~2週間程度 7 かかります。
この二つが終わっていなければ、どんなに素晴らしい事業計画書を作っても、申請のスタートラインにすら立てません。最優先で取り組んでください。
「ステップ1:事業計画の策定と申請」
事前準備と並行して、「新規事業の検討」と「計画の策定」5 を進めます。この段階で、6の「新事業進出要件」を満たしているか、3の「賃上げ要件」が本当に実現可能か、といった補助金のルールを事業計画に落とし込んでいきます。金融機関から融資を受ける場合は、この段階で計画書を金融機関に持ち込み、内容の確認と「確認書」の発行を依頼します 3。
計画書が完成したら、申請受付期間中(第2回は令和7年11月10日開始予定 3 ~ 12月19日18時締切 3)に、GビズIDを使って電子申請システムから全ての必要書類を提出します。
「ステップ2:審査と交付決定」
公募締切後、事務局による「審査」が行われ、無事に通ると「交付候補者決定」(内定のようなもの)として通知が来ます 5。
ここで非常に重要な注意点があります。「採択=即、補助金振込」ではありません。採択された後、今度は「交付申請」という正式な手続きを行い、事務局が経費の内容などを細かくチェックした上で、正式な「交付決定」通知を受け取ります。この「交付決定日」よりも前に、機械を発注したり工事の契約をしたりする「フライング」は、原則として補助対象外となってしまうため、絶対に注意してください 11。
「ステップ3:補助事業の実施と報告」
交付決定が出たら、ようやく計画した事業(工場の建設、機械の導入、広告宣伝など)を開始できます。計画した事業がすべて完了したら、事務局に「事業が終わりました」という「実績報告」を行います。事務局による書類検査や、場合によっては現地での検査(確定検査)を経て、最終的な「補助額の確定」通知が届きます。その後に「補助金の請求」を行うことで、ようやく指定の口座に補助金が振り込まれます(つまり、完全な後払いです)5。
さらに、12や5が示す通り、補助事業が終わった後も、5年間にわたって「事業化状況報告」(事業がどうなっているか、賃上げは達成できているか、などの報告)を行う義務があります。この報告期間中に、計画書で約束した付加価値額の目標や、3の厳しい賃上げ要件 8 などを達成できているかが継続的にチェックされることになります。
まとめ
今回詳しく解説してきた「中小企業新事業進出補助金」は、広島県三次市、庄原市、安芸高田市において、人口減少や産業構造の変化 1 という大きな課題に立ち向かう中小企業の皆様にとって、まさに会社の未来を変える一手となり得る、非常に強力な「事業拡大 補助金」です。従業員規模によっては最大数千万円、特例を使えば最大9,000万円という支援規模 は、今までの延長線上では不可能だった、大胆な未来への挑戦を可能にしてくれます。
しかし、本記事で繰り返し強調した通り、その活用には専門的な知識と周到な準備が求められる、非常に難易度の高い補助金でもあります。6が定める厳格な「新事業進出」の定義をクリアする事業計画の策定、7が示す「GビズID」や「一般事業主行動計画」といった、時間がかかって面倒な事前準備の壁、そして何よりも8が警告する「賃上げ要件が達成できない場合の、補助金返還リスク」の存在。
これらを、経営者様がお一人で、日々の忙しい業務と並行しながら完璧に乗り越えるのは、決して簡単なことではありません。この補助金への申請は、単なる「挑戦」であると同時に、緻密な「戦略」が求められます。
もし、この「中小企業新事業進出補助金」の申請サポートが必要な場合、あるいは「うちの会社のこの計画は、複雑な要件を満たせるだろうか?」とご不安な場合は、ぜひ広島県三次市、庄原市、安芸高田市での支援経験が豊富な補助金専門の行政書士にご相談ください。専門家と二人三脚で戦略を練り、この大きなチャンスを、皆様の会社の確実な未来の成長へと繋げていきましょう。
