以下は、出入国在留管理庁の「在留資格一覧表」を元に、新入社員でも読みやすい言葉に言い換えてまとめた説明です。
目次
まず「在留資格」って何?
在留資格は、外国人の方が日本にいるあいだに
「何をするために日本にいるのか(=できる活動)」を決める“ルール”のようなものです。
一覧表の見方はシンプルで、基本はこの4つです。
- 在留資格:資格の名前
- 日本でできる活動:やってよいこと(仕事・勉強など)
- 該当例:どんな人が当てはまるか
- 在留期間:その資格で日本にいられる期間(例:5年、3年など)
一覧表を読むための「言い換え」メモ
一覧表は少し硬い言い方が多いので、社内ではこう置き換えると理解しやすいです。
- 本邦 = 日本
- 公私の機関 = 国・自治体・会社・学校など(公的/民間の組織)
- 契約に基づいて = 雇用契約・業務委託・派遣などの契約がある
- 従事する = その仕事をする
- 法務大臣が個々に指定する期間 = 人によって違い、入管が決める期間(在留カードで確認)
在留資格は大きく3つに分かれる
一覧表は、ざっくり言うと次の3グループです。
- 働くことを前提にした資格(就労系)
- 働くことが目的ではない資格(非就労系)
- 身分や家族関係などで住める資格(居住系)
(一覧表でも「就労資格」「非就労資格」「居住資格」と分かれて載っています)
1) 働くことを前提にした在留資格(就労系)
「この仕事をするために日本にいる」というタイプ。
原則として、在留資格に書かれた範囲の仕事しかできません。
公的・特別な仕事
- 外交
外国政府の大使・総領事など、外交の仕事をする人(家族も含む)。
在留期間:外交活動の期間 - 公用
大使館・領事館の職員、国際機関から公務で派遣される人(家族も含む)。
在留期間:5年/3年/1年/3か月/30日/15日
教育・文化・報道などの専門職
- 教授
大学や高専などで、研究・指導・教育をする人(大学教授など)。
在留期間:5年/3年/1年/3か月 - 芸術
音楽・美術・文学など、芸術活動で収入を得る人(作曲家、画家、作家など)。
在留期間:5年/3年/1年/3か月 - 宗教
海外の宗教団体から派遣されて、布教などをする人(宣教師など)。
在留期間:5年/3年/1年/3か月 - 報道
外国の報道機関と契約して、取材・報道をする人(記者、カメラマンなど)。
在留期間:5年/3年/1年/3か月
高度人材・会社経営・専門職(会社でよく関係するところ)
- 高度専門職1号(ポイント制の高度人材)
学歴・職歴・年収などをポイントで評価し、一定以上の人が
「研究・専門業務・経営」などをするタイプ。
在留期間:5年 - 高度専門職2号
高度専門職1号で活動した人が、要件を満たして移行するタイプ。
在留期間:無期限
※一覧表には、他の在留資格の活動も“あわせて”できる形が書かれています(複数活動がしやすいイメージ)。 - 経営・管理
日本で会社を経営する、または管理職として運営を担当する人(経営者・管理者)。
在留期間:5年/3年/1年/6か月/4か月/3か月 - 法律・会計業務
弁護士・公認会計士など、資格が必要な法律/会計の仕事をする人。
在留期間:5年/3年/1年/3か月 - 医療
医師・歯科医師・看護師など、資格が必要な医療の仕事をする人。
在留期間:5年/3年/1年/3か月 - 研究
会社や研究機関などで研究を仕事として行う人(教授に当たるものは除く)。
在留期間:5年/3年/1年/3か月 - 教育
小中高などで語学教育などをする先生(学校の語学教師など)。
在留期間:5年/3年/1年/3か月 - 技術・人文知識・国際業務(いわゆる「技人国」)
会社で、理系技術・文系知識・国際業務を使う仕事をする人。
例:エンジニア、通訳、デザイナー、語学教師、マーケ担当など。
在留期間:5年/3年/1年/3か月 - 企業内転勤
海外の支店/本社などから、日本の事業所へ“期間を決めて”転勤して働く人。
在留期間:5年/3年/1年/3か月 - 介護
「介護福祉士」の資格を持って、介護の仕事(または指導)をする人。
在留期間:5年/3年/1年/3か月 - 興行
芸能・演劇・演奏・スポーツなどの興行に関わる仕事をする人。
例:俳優、歌手、ダンサー、プロスポーツ選手など。
在留期間:3年/1年/6か月/3か月/30日 - 技能
料理人など、産業上の“熟練した技能”を使う仕事をする人。
例:外国料理の調理師、スポーツ指導者、航空機操縦者、貴金属加工職人など。
在留期間:5年/3年/1年/3か月
人手不足分野・実習系
- 特定技能1号
人手不足の分野で、一定の知識や経験が必要な仕事をする人。
在留期間:法務大臣が個別に指定(3年を超えない範囲) - 特定技能2号
特定技能よりも“熟練した技能”が必要な仕事をする人。
在留期間:3年/2年/1年/6か月 - 技能実習1号
認定された技能実習計画に基づき、講習を受けて実習を始める段階。
在留期間:法務大臣が個別に指定(1年を超えない範囲) - 技能実習2号
実習の次の段階(より実務的な技能等)。
在留期間:法務大臣が個別に指定(2年を超えない範囲) - 技能実習3号
さらに次の段階(継続して技能等を習得)。
在留期間:法務大臣が個別に指定(2年を超えない範囲)
2) 働くことが目的ではない在留資格(非就労系)
このタイプは、**基本は「仕事が目的ではない」**在留資格です。
(働く場合は、別の手続や許可が必要になることがあります)
- 文化活動
収入を伴わない研究や芸術活動、日本文化・技芸の習得など。
例:日本文化の研究者など。
在留期間:3年/1年/6か月/3か月 - 短期滞在
観光、親族訪問、見学、会議参加、短期の業務連絡など。
例:観光客、会議参加者。
在留期間:90日/30日/15日 - 留学
大学・高校・中学・日本の学校等で学ぶ人(学生・生徒)。
在留期間:法務大臣が個別に指定(4年3か月を超えない範囲) - 研修
日本の機関に受け入れられて、技能等を学ぶ研修生。
在留期間:1年/6か月/3か月 - 家族滞在
就労系や留学などで在留している人の「配偶者・子」が、日本で日常生活をするための資格。
在留期間:法務大臣が個別に指定(5年を超えない範囲)
3) 内容が「人によって決まる」在留資格
- 特定活動
ざっくり言うと「国がその人ごとに特別に決める活動」。
例:外交官の家事使用人、ワーキング・ホリデー、EPAの看護師・介護福祉士候補者など。
在留期間:5年/3年/1年/6か月/3か月 または個別指定(5年を超えない範囲)
※特定活動は“中身が広い”ので、会社としては **「何ができる特定活動か」**を必ず確認する必要があります。
4) 身分や家族関係で住める在留資格(居住系)
このタイプは、一覧表でも「身分または地位」と書かれているとおり、
働く仕事の種類よりも、本人の立場(家族関係など)で決まる資格です。
- 永住者
法務大臣から永住の許可を受けた人(※特別永住者は別扱い)。
在留期間:無期限 - 日本人の配偶者等
日本人の配偶者、日本人の子、特別養子など。
在留期間:5年/3年/1年/6か月 - 永住者の配偶者等
永住者(または特別永住者)の配偶者、または日本で出生し継続して在留している子など。
在留期間:5年/3年/1年/6か月 - 定住者
個別の事情を考慮して「一定期間、居住を認める」人。
例:第三国定住難民、日系3世、中国残留邦人など。
在留期間:5年/3年/1年/6か月 または個別指定(5年を超えない範囲)
新入社員向け:実務でまず押さえる3点
- 在留資格=「何をしていいか」
→ 職種・業務内容と合っているかが重要。 - 在留期間=「いつまで日本にいられるか」
→ 期限は必ずある(永住者など一部を除く)。更新が必要。 - 迷ったら“在留カードの記載”で判断する
→ 一覧表は全体像、実際は在留カードと許可内容(特に特定活動)が決め手。


コメント