https://www.moj.go.jp/isa/immigration/procedures/nyukoku_flow_00001.html
【徹底解説】日本の入国・帰国手続の仕組みと流れ
海外旅行や出張から戻る際、あるいは外国の方が来日する際、空港でどのような審査が行われているかご存知でしょうか? 今回は、出入国在留管理庁の資料を基に、日本の入国・帰国手続について分かりやすく解説します 。
目次
1. 「入国」と「上陸」の違いとは?
日本の入管法では、外国人が日本に入ってくることを「入国」と「上陸」という2つの言葉で区別しています 。 「同じ意味じゃないの?」と思われるかもしれませんが、島国である日本ならではの理由があります。
- 陸続きの国の場合 国境を越えれば、そこはもう相手国の領土です。そのため「国境を越える=入国」という考え方で足ります 。
- 日本の場合(海に囲まれた国) 日本は海に囲まれているため、以下の2段階で管理を行っています 。
- 入国:日本の領海・領空に入ること。「有効なパスポートを持っているか」という最低限のチェック対象になります 。
- 上陸:日本の土地に降り立つこと。日本社会に実際に入ってくることになるため、きちんとした審査を行い、許可を出す必要があります 。
つまり、日本の領海を通るだけで上陸しない人もいるため、本人の「上陸したい」という申請を受けて初めて審査を行い、許可を出しているのです 。
なお、日本人の場合は「帰国の権利」が保障されているため、このような区別はせず、シンプルに「帰国」として扱います 。
2. 外国人の上陸審査フロー
では、外国の方が日本に上陸しようとする際、具体的にどのような審査が行われるのでしょうか? 3段階のステップで見ていきましょう。
STEP 1:入国審査官による審査
まずは窓口で、入国審査官によるチェックを受けます 。
- スムーズに許可されるケース 指紋や顔写真などの「個人識別情報」を提供し、条件に適合していると認められれば、その場で「上陸許可」が下ります 。
- 詳しく調べるケース 条件に適合しないと判断されたり、個人識別情報を提供しなかったりした場合は、次のステップである「口頭審理」に進みます 。
STEP 2:特別審理官の口頭審理
ここでは「特別審理官」という役職者が詳しく審査を行います 。
- ここで条件適合と認められれば、「上陸許可」となります 。
- それでもダメだと判断された場合 :
- 結果に納得(異議なし)すれば、「退去命令」となり帰国することになります 。
- 結果に納得できない(異議の申出がある)場合は、最終判断を求めて「法務大臣の裁決」へ進みます 。
STEP 3:法務大臣の裁決
最終的に法務大臣(または地方出入国在留管理局長)が判断を下します 。
- 言い分に「理由がある」と認められれば「上陸許可」です 。
- 言い分に「理由がない」とされた場合 :
- ただし、特別に許可すべき事情があると判断された場合は、「上陸特別許可」が出ます 。
- 特別な事情もないと判断されれば、最終的に「退去命令」となります 。
3. 日本人の帰国手続き
日本人の場合は、「帰国の権利」が保障されているため、外国人ほど複雑な審査はありません 。 「入国」と「上陸」を区別することなく、シンプルに「帰国の確認」を行います 。
【手続きの流れ】
- 空港などの出入国港で、入国審査官にパスポートを提示します 。
- 審査官が「日本に帰国した事実」を確認します 。
- パスポートに「帰国」の証印(スタンプ)が押されます 。
まとめ
このように、日本では「入国」と「上陸」を明確に分け、段階的な審査を行うことで、円滑な入国管理と社会の安全を守っています 。日本人の帰国手続きはシンプルですが、その背景にはこうした制度設計があるのですね。


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