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外国人材の受入れ及び共生社会実現に向けた取組

日本社会は、今、大きな変化の時期を迎えています。その中でも特に重要な変化の一つが、**「外国人材の受入れ」と、日本人と外国人が共に助け合って暮らす「共生社会」**の実現です。

皆さんが職場で外国人の同僚と一緒に働いたり、日常生活で外国人の隣人と接したりすることは、今後当たり前の光景になっていきます。この資料(以下「本資料」)に基づき、日本の現状や政府の取り組み、そして新しい制度について、専門用語を噛み砕いて分かりやすく解説します。

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1. なぜ今、外国人材が必要なのか?(現状と推移)

まず、日本にいる外国人の数を見てみましょう。令和7年6月末時点で、日本に住む外国人の数は395万6,619人に達し、過去最高を更新しています。また、日本で働く外国人労働者の数も増え続けており、令和6年末時点で約230万人となっています。

日本の総人口に占める外国人の割合は3.04%人手不足があります。生産性を上げたり、国内で人を集める努力をしたりしても、なお人手が足りない分野において、専門的な技術を持つ外国人の力を借りることが、今の日本には不可欠なのです。

2. 「在留資格」ってなに?(基本の仕組み)

外国人が日本に滞在し、働くためには「在留資格」という、いわば「日本にいて良いという証明」が必要です。これには多くの種類がありますが、大きく4つのグループに分かれます。

1. 身分に基づくもの: 「永住者」や「日本人の配偶者等」などです。これらの方は、働く内容に制限がありません。

2. 就労目的のもの: 専門的な仕事(教授、医師、弁護士、エンジニアなど)をするための資格です。

3. 技能実習: 途上国への技術移転(日本の技術を学んでもらうこと)を目的とした制度です。

4. 特定技能: 深刻な人手不足に対応するために作られた、即戦力となる方のための資格です。

現在、働く外国人のうち、身分に基づく資格の方が約27%、就労目的(専門的・技術的分野)の方が約31%、技能実習が約20%、留学生のアルバイト(資格外活動)が約17%となっています。

3. 即戦力として期待される「特定技能」制度

皆さんの職場でも耳にする機会が多いのが、2019年4月にスタートした**「特定技能」**という制度です。これは、特定の産業分野で、一定の知識や経験を持つ外国人を「即戦力」として受け入れるためのものです。

特定技能には「1号」と「2号」があります

特定技能1号: 16の分野(介護、建設、農業、外食など)が対象です。在留期間は通算で上限5年(特別な事情があれば6年)で、家族を連れてくることは基本的に認められません。

特定技能2号: 1号よりもさらに「熟練した技能」を持つ方のための資格です。1号と違い、在留期間の更新に制限がなく、要件を満たせば家族(配偶者や子)を日本に呼ぶことも可能です。

対象となる16の分野

介護、ビルクリーニング、工業製品製造業、建設、造船・舶用工業、自動車整備、航空、宿泊、自動車運送業、鉄道、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業、林業、木材産業が指定されています。

4. 「技能実習」から「育成就労」への転換

これまで、日本で働く外国人の多くは「技能実習制度」を利用していましたが、この制度は大きな転換点を迎えています。新しく作られる**「育成就労制度」は、外国人を「国際協力(技術移転)」として受け入れるのではなく、最初から「人材育成」と「人材確保」**を目的としています。

この新しい制度では、3年間の就労を通じて「特定技能1号」レベルの技能を身につけてもらうことを目指します。つまり、日本で長く活躍してくれる仲間を育てるための仕組みなのです。

5. 外国人が日本で働くためのハードル(試験と健康)

「特定技能」で働くためには、主に2つの試験に合格しなければなりません。

1. 技能試験: その仕事(例えば介護や農業)ができる技術があるかを確認します。

2. 日本語試験: 日常生活や仕事で困らない程度の日本語能力(JLPTのN4以上など)があるかを確認します。

ただし、これまで「技能実習2号」を良好に修了した人は、これらの試験が免除される仕組みになっています。また、健康状態が良好であることも重要な条件です。

6. 受け入れる会社(特定技能所属機関)のルール

皆さんの会社のように、外国人を雇う側にも厳しいルールがあります。これを守らないと、外国人を受け入れることができません。

適切な契約: 日本人と同等以上の給料を支払うこと。

法令遵守: 過去5年間に労働法などの違反がないこと。

支援体制: 外国人が日本で安心して暮らせるように「支援計画」を作り、実行すること。

また、会社には、入国管理局(出入国在留管理庁)に対して、定期的に「誰が、どこで、どんな仕事をしているか」「給料はちゃんと払っているか」といった報告を行う義務があります。

7. 安心を支える「登録支援機関」

外国人を直接支援するのは大変な仕事です。そのため、多くの会社は**「登録支援機関」**という専門の組織に、支援の一部または全部を委託しています。この機関は、出入国在留管理庁に登録された、いわば「サポートのプロ」です。

8. 心を込めた10項目の支援計画

「特定技能1号」の外国人を受け入れる際、会社(または委託された登録支援機関)は、以下の10項目の支援を必ず行わなければなりません。これは、彼らが日本の生活に早く慣れ、トラブルなく過ごすために非常に重要な内容です。

1. 事前ガイダンス: 日本に来る前に、働く条件や入国の手続きなどを教えます。

2. 出入国時の送迎: 空港まで迎えに行き、帰るときは見送ります。

3. 住居確保・生活契約の支援: アパートを探したり、銀行口座やスマホの契約を手伝ったりします。

4. 生活オリエンテーション: 日本のルール(ゴミの出し方、交通ルール、マナーなど)を教えます。

5. 公的手続きへの同行: 市役所などでの住民登録などに付き添います。

6. 日本語学習の機会提供: 日本語教室の案内や、勉強のサポートをします。

7. 相談・苦情への対応: 困ったことがあれば、彼らの母国語で相談に乗ります。

8. 日本人との交流促進: 地域のお祭りやイベントを紹介し、馴染めるようにします。

9. 転職支援(会社都合の場合): 万が一、会社の都合で働けなくなった場合、次の仕事探しを手伝います。

10. 定期的な面談: 3ヶ月に1回以上面談し、労働基準法などの違反がないか確認します。

皆さんも、彼らが困っている様子があれば、積極的に声をかけてあげてください。それが最も身近な支援になります。

9. 地域社会とのつながり(共生社会の実現)

外国人は、職場の同僚であると同時に、同じ地域に住む**「住民」**でもあります。本資料では、地域での共生を深めるために、会社が市区町村の取り組み(防災訓練やゴミ拾いなど)に協力することを求めています。

政府は、**「安全・安心な社会」「多様性に富んだ活力ある社会」「個人の尊厳と人権を尊重した社会」**という3つのビジョンを掲げています。これらを実現するために、日本語教育の充実や、多言語での情報発信、子育て支援、医療・年金制度の周知など、さまざまな施策が進められています。

10. 地方で働くことのメリット

本資料には、地方で働くことの魅力についても触れられています。 確かに都会に比べると給料の額面は少し低いかもしれませんが、「家賃」や「生活費」が安いため、最終的に手元に残るお金は地方の方が多くなる傾向があります。

例えば、家賃の全国平均(1ヶ月)を比べると、東京都が約8.7万円なのに対し、鹿児島県は約3.9万円と、半分以下です。このように、生活の質や将来のための貯金を考えると、地方で働くことは外国人材にとっても大きなメリットがあります。

11. 実際の成功事例(ケーススタディ)

具体的に、どのような工夫をして外国人材と一緒に働いている会社があるのか、いくつか紹介します。

介護分野(北海道): フィリピンからの人材を受け入れています。登録支援機関にサポートを頼みつつ、自社の研修施設で資格取得(介護福祉士)を支援しています。

製造業(中部地方): タイ語の作業マニュアルを作ったり、社内運動会や地域のお祭りに一緒に参加したりして、心の壁を取り払う工夫をしています。

建設業(岐阜県): 日本語で行われる資格試験のために、会社が母国語で解説したり勉強会を開いたりした結果、日本で初めて「特定技能2号(熟練工)」に合格した中国人社員を生み出しました。

宿泊業(長野県): 外国人社員一人ひとりのキャリアプラン(5年で帰国するか、日本でずっと働くか)に合わせて、仕事の内容を調整しています。

これらの事例に共通しているのは、外国人を単なる「労働力」としてではなく、**「大切な仲間・家族」**として迎え入れ、寄り添っている点です。

12. 悪質な業者を排除する取り組み

外国人が日本に来る際、母国の悪質な仲介業者(ブローカー)に多額の手数料を払わされて借金を抱えてしまう問題があります。これを防ぐため、日本政府はフィリピン、ベトナム、インドネシアなど17カ国と**二国間取決め(MOC)**を結び、情報の共有や問題解決を図っています。

13. 皆さんに意識してほしいこと

新入社員の皆さんに最後にお伝えしたいのは、外国人の同僚も、皆さんと同じように**「日本で成長したい」「家族を幸せにしたい」**という強い思いを持って日本に来ているということです。

言葉や文化の違いから、最初は戸惑うこともあるかもしれません。しかし、本資料が示す通り、政府も会社も地域も、彼らを温かく迎え入れるための仕組みを整えています。

皆さんが彼らと接する時は、「教える」だけでなく「共に学ぶ」という姿勢を大切にしてください。例えば、相手の国の挨拶を一つ覚えるだけでも、心の距離はぐっと縮まります。

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まとめ:新しい時代のチームづくり

日本は今、世界中から選ばれる国になることを目指しています。そのためには、制度を整えるだけでなく、私たち一人ひとりの**「おもてなしの心」と「共生の意識」**が欠かせません。

皆さんがこの会社で働く中で、国籍に関わらず全ての同僚と尊重し合い、多様な視点を取り入れることで、会社はより強く、魅力的な場所になっていくはずです。共に歩む第一歩として、この資料の内容を心に留めておいてください。

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( analogy / 補足的な例え ) 外国人材の受入れを、**「新しい家族を迎える引っ越し」**に例えてみましょう。

在留資格は、その家に入るための「カギ」です。

支援計画は、引っ越してきた家族に「スーパーの場所やゴミの出し方を教える優しさ」です。

共生社会は、隣の家の人(日本人)と新しい家族(外国人)が、お祭りで一緒に神輿を担ぐような、温かい関係のことです。

皆さんは、その「新しい家」の頼もしいメンバーです。新しい家族が早く馴染めるよう、笑顔で迎え入れてあげてください。

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出典:本回答は「外国人材の受入れ及び共生社会実現に向けた取組.pdf」の内容に基づいています。

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