広島県三次市・庄原市・安芸高田市の産業廃棄物事業者の皆様へ
令和6年度広島県廃棄物排出抑制・リサイクル施設整備費等補助金のご案内
今回は、多くの産業廃棄物事業者の皆様にとって関心の高い「令和6年度広島県廃棄物排出抑制・リサイクル施設整備費等補助金」について、詳しくご紹介いたします。
1. はじめに:補助金活用で事業拡大と環境保全の両立を
廃棄物の処理やリサイクルに関する設備を導入する際のコストや、環境に配慮した事業展開の具体的な支援策、SDGsへの取り組みなど、事業者の皆様には多くの課題や関心事があるかと思います。
実は、広島県では廃棄物の排出抑制やリサイクルを促進するための補助金制度が設けられています。こうした制度を活用することで、設備投資の負担を軽減しつつ、環境に配慮した事業展開が可能になります。
2. 補助金の概要
■ 令和6年度広島県廃棄物排出抑制・リサイクル施設整備費等補助金とは?
この補助金は、広島県内における産業廃棄物の埋立抑制並びに排出抑制、減量化、リサイクルに資する施設整備費等を補助する制度です。具体的には、廃棄物の埋立処分を抑えたり排出を抑制したり、減量化やリサイクルに資する施設を新設または増設する事業が対象となります。
■ 補助金の目的
- リサイクル技術の実用化促進
- リサイクル施設の普及
- 地域における資源循環型社会の構築
- 総合的な環境調和型資源循環システムの構築
広島県全体の環境保全と持続可能な経済発展を同時に実現するための取り組みです。
■ 補助金の財源
この補助金は、広島県産業廃棄物埋立税の税収を財源としています。産業廃棄物の適正処理と資源循環を促進するために県が徴収した税金が有効活用されている仕組みです。
3. 補助対象者・補助金額
■ 補助対象者
- 広島県内で処理施設等を設置し、確実に事業化できる事業者
- 暴力団員等に該当する者は対象外
三次市、庄原市、安芸高田市など広島県内の事業者の皆様は対象となります。
■ 補助金額と補助率
- 上限額:最大3億円
- 補助率 は事業区分により1/2または1/3
- 廃プラスチック類、がれき類、鉱さいに関する施設:補助率1/2以内、補助上限2億円
- その他の廃棄物に関する施設:補助率1/3以内、補助上限1億円
- AI等デジタル技術を活用する施設:補助上限3億円
事業の内容や規模によって補助率や上限額は異なりますので、申請の際には最新情報をご確認ください。
4. 公募期間と申請手続き
■ 公募期間
- 第1回:令和6年3月18日(月)~5月24日(金)
- 第2回:令和6年8月5日(月)~9月6日(金)
※予算に余剰がある場合は追加公募が行われる可能性があります。詳細は広島県のウェブサイトなどでご確認ください。
■ 申請手続きの流れ
- 事前相談
まずは広島県環境県民局循環型社会課へ相談し、事業の概要や補助金の適用可能性を確認します。 - 事業提案書の作成
必要書類を準備し、事業の目的・内容・期待される効果を明確に記載します。 - 書類提出
公募期間内に事業提案書や関係書類(事業計画書、収支予算書、会社概要、決算書類など)を提出します。 - 審査
外部委員等で構成される審査会で、事業の新規性や独自性、実現可能性、環境負荷低減効果などが評価されます。 - 採択決定
採択または不採択が決定され、採択された場合は交付申請書の提出など次のステップへ進みます。
- 書類提出前には必ず事前相談を行うことが求められています。
- 提出期限は公募期間末日の午後5時までなので厳守が必要です。
- 書類に不備があると審査対象外となる可能性があるため、慎重な準備が重要です。
5. 補助対象となる施設整備の例
- 産業廃棄物の埋立量削減のための処理施設
焼却施設、破砕・選別施設、固形燃料化施設など - 廃棄物の排出抑制に資する設備
製造工程での廃棄物発生抑制設備、原材料の使用量削減設備など - リサイクル施設の新設または増設
プラスチックリサイクル施設、金属回収施設、堆肥化施設など - 廃棄物の減量化を図る処理設備
脱水設備、乾燥設備、圧縮設備など - 廃棄物のエネルギー利用施設
バイオガス発電施設、廃棄物発電施設など
実際には、事業内容や技術的な側面から個別判断されるため、事前相談で詳細を確認すると安心です。
6. 補助金活用の具体的事例
三次市、庄原市、安芸高田市など、広島県内のいくつかの企業事例をご紹介します。
■ 三次市:A社の事例
- 事業内容:産業廃棄物の中間処理業
- 導入設備:複合処理ライン(高性能選別機・破砕機の組み合わせ)
- 成果
- 埋立処分していた産業廃棄物の70%をリサイクル
- リサイクル製品の品質向上により販路拡大
- 処理コスト約20%削減
- CO2排出量を年間500トン削減
環境保全と経営改善の両立を実現した好例です。
■ 庄原市:B社の事例
- 事業内容:廃プラスチックのリサイクル
- 導入設備:AI技術搭載の光学選別機
- 成果
- リサイクル率が60%から85%へ向上
- 再生プラスチックの純度が99%以上に改善
- 新たな取引先を獲得し売上が20%増加
- 作業効率向上による人件費の15%削減
最新技術の導入により、収益性と環境貢献度を高めています。
■ 安芸高田市:C社の事例
- 事業内容:建設廃棄物の処理
- 導入設備:大型破砕機・振動ふるい分け機・磁力選別機・ベルトコンベア
- 成果
- 廃材の80%を有効利用可能に
- 再生骨材の生産量が月1,000トン→2,500トンに増加
- 地元建設業者への再生材料供給量が3倍に
- 年間埋立処分量が5,000トン削減
- 新たに5名の雇用を創出
地域経済への貢献度も高い成功事例となっています。
7. 補助金申請のメリットと専門家への相談
■ 補助金活用のメリット
- 設備投資の負担軽減
最大3億円までの補助が受けられる可能性があり、大規模設備も導入しやすくなります。 - 環境に配慮した事業展開
最新技術の導入でCSRやSDGsなどへの取り組み強化が可能です。 - 競争力の向上
生産性向上やコスト削減により、事業拡大にもつながります。 - 新規事業分野への進出
リサイクル分野など新たなビジネスチャンスを掴むきっかけにもなります。 - 地域経済への貢献
雇用創出や資源循環の促進など、地域社会にも大きく貢献できます。 - SDGsの達成に寄与
環境負荷低減を通じて、企業イメージや社会的評価の向上が期待できます。
■ 専門家への相談の重要性
補助金の申請手続きは複雑で、書類の作成や審査ポイントの把握など専門的な知識が必要です。行政書士などの専門家に相談することで、次のようなメリットがあります。
- 申請書類の正確な作成
- 事業計画の効果的な立案
- 関連法規の確認と遵守
- 申請後のフォローアップ
- 他の補助金制度の紹介
申請作業の負担を軽減し、本業に集中しながら高い成功率を目指すことができます。
8. 申請時の注意点
- 申請期限の厳守
公募期間が限られているため、余裕をもって準備しましょう。 - 事業の新規性・独自性を明確に
既存技術との違いや独自の工夫をアピールすることが重要です。 - 数値目標の設定
廃棄物削減量やリサイクル率など、具体的な数値で示すと説得力が高まります。 - 実現可能性の証明
技術的な裏付けや導入後の運用計画の具体性を示しましょう。 - 経費の適切な見積もり
過大な見積もりは審査で不利になる可能性があるため、根拠を明確にする必要があります。 - 環境負荷低減効果の定量化
CO2削減量などを数値で示すことで評価が高まります。 - 地域への波及効果
雇用創出や地域内での資源循環など、地域貢献も評価対象です。
9. まとめ:環境と経営の両立を目指して
令和6年度広島県廃棄物排出抑制・リサイクル施設整備費等補助金は、広島県内の事業者の皆様にとって、環境に配慮した事業展開と経営改善を同時に目指す絶好のチャンスです。三次市、庄原市、安芸高田市の皆様も、この機会を活用し、設備投資や事業拡大、地域貢献に取り組んでいただければと思います。
現代社会において、環境保全と経済成長の両立はますます重要な課題となっています。この補助金制度をうまく活用することで、事業のさらなる発展と広島県全体の環境保全に貢献することが可能です。
ご不明な点があれば、ぜひ専門家にご相談ください。私たち行政書士は、補助金申請に関する書類作成や法令確認など、幅広くサポートいたします。
お問い合わせ先
行政書士高杉将寿事務所
- 電話:0824-55-6663
- 初回30分無料相談実施中!お気軽にご連絡ください。
環境に配慮した事業活動は、企業にとっての社会的責任であると同時に、将来的な成長戦略にもつながります。
この補助金を活用し、ぜひ環境と経営の調和を目指してみてください。
皆様の事業の成功と、広島県の持続可能な発展を心より応援しております。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。