

毎日のように、情報流出のニュースが駆け巡っています。
現在は大企業の報道が多いですが、
おそらく、相当な数の中小企業の情報流出の被害が、
今から増えると思います。
大企業は情報を流出したとはいえ、無策ではなかったと思います。
専門部署を設け、お金もかけ、優秀な人材もいたでしょう。
それでもこの被害です。
中小企業においては、専門部署もなく、予算も限られており。
専門知識を持った人材も不足していると思います。
中小企業が、凶悪な犯罪集団に目をつけられた場合、
ひとたまりもないのではないかと思っています。
だからこそ今、各事業がどのようにこの被害に対応するか。
その姿勢が問われていると思います。
経緯

そうした中、GMOの情報漏洩の被害が、非常に注目を集めていました。
GMOは、お名前ドットコムをはじめ、さまざまな有名なサービスを展開しています。
インターネットの黎明期から活躍しており、
そして、黎明期から生き残っている、数少ないインターネット企業です。
そのGMOのサービスを利用された方が、
尋常ではない金銭的な被害を受けています。
インターネット上では、これらの損害賠償を行った場合、
GMOは倒産するのではないか、というような声が上がっていました。
さらには、GMOがお客様と締結している契約書類を確認し、
圧倒的にGMOに有利な契約を締結していることから、
被害に対して、一切の保証をしないのではないか?
という声も上がっていました。
熊谷正寿さんについて



GMOグループの代表の熊谷さんを存じ上げたのは、
一冊の本からでした。
一冊の手帳が夢を叶えるという本が大ベストセラーになり、
私も拝読させていただきました。
高校中退という学歴ながら、
日本を代表する一大ネット企業を作り上げた。
まさにジャパニーズドリームを地で行かれる方です。
経営者の中での信奉も厚く、人柄も真面目で、
キャバクラで遊びほうけているようなタイプの、
テレビドラマや漫画に出てくるような、
ベンチャー企業の経営者ではない、実着な印象を受けていました。
特にAIに関して言えば、
GMOは先んじて様々な優秀なサービスを展開してきました。
さらに特筆すべきは、こうした場合において、
全部人任せ、自分は何もしない、指示するだけ、
という経営者が多い中、
熊谷さんは、AIを使って、誰の力も借りず、
自分でアプリを作られています。
熊谷さんぐらいの方であれば、
誰かに作らせることもできるでしょうし、
誰かに教わることもできるでしょう。
でも、今後のAIの事業を考える上で、
自らAIについて深く知ることが大事だと考えられ、
全くのプログラマーでない方でしたが、
自らプログラミングをされています。
https://hashout.jp/ai/2723/
熊谷さんは、ご自身が高校中退という学歴である中、
大卒のエリートに勝つには、まずは猛烈に働くことが必要と考えられ、
誰よりもハードワークを重ねられてきた方です。
そのような姿勢を、私はいつしか心の師と仰ぎ、
経営者として一挙一投足を学ばせていただく気持ちでおりました。
だからこそ今回、熊谷さんが、
どのように危機を乗り越えていかれるのか。
固唾をのんで見守っていました。
できれば、師として、お手本であってほしい。
このような危機には、このような対応をするのが、
経営者としての在り方なのだ、
そう思わせる立ち振る舞いであってほしい。そう願っていました。
GMOが行う補償




以下は、新聞記事からの引用です
GMOは今回の不正アクセスに起因してFX口座で不正取引があった利用者に対し、取引差損や手数料といった損失を補償する。市場の変動による損失や取引で得られたはずの利益、その他の間接的な損害は対象に含まない。
補償の対象になるかどうかは、GMOが取引記録などをもとに確認する。被害のあった利用者には、取引日時や損失額が確認できる情報を提出するなどの対応を求める。申請方法などの詳細は11月6日までに公式サイトや利用者のメールアドレス宛てに案内する。
あわせて、被害の有無にかかわらずサービスの利用者全員に対し一律で5000円を支払う。
平易なことばで言いますと、
・サービスの利用者に、一律で5,000円を支払います。
・便乗の損害賠償には応じないが、ちゃんと被害を補償します。
こういうことだと思います。
私は、さすが師匠!と、我が意を得た気持ちです。
GMOは契約を盾に、一切の補償をしないということも言い切ることができたはずです。
もし納得しない方があれば、法廷で会いましょう、ということもできたはずです。
でも熊谷さんは、正しい損害額に対して保証する姿勢を示しました。
もともと、実害がない方には、一切お金を払う必要などありません。
そのような方にも、一律5,000円を未賄金として、
お支払いになることを決定されました。
これは、日本企業の情報流出における、お手本になると思います。
実際ここ数日、私の元にいくつかの有名企業からメールが来ました。
会社名は出しませんが、誰も知っている超有名企業です。
しかし彼らは、単に情報流出がありましたと、
事実と簡単なお詫びを述べるだけで、
何一つお詫びらしい、立ち振る舞いを見せませんでした。
私がここで感じたことは、その会社は普段威勢のいいことを言っており、
あたかも自分が社会の正義や公器であるかのごとく、
立ち振る舞っているにもかかわらず。
やっていることは自己中心的で、他人に迷惑をかけたことに対する、
良心の呵責もない、身勝手な会社だな、という印象でした。
それに引き換え、熊谷さんは立派です。
契約以上の責任を引き受け、払う必要のないお金まで払おうとしています。
これこそが、社会の正義であり公器であると思います。
GMOは今回の機に、政府に能動的な危機管理の体制を整えるよう、
提言したと言います。
でも、彼らにはその発言をするだけの、権利があると思います。
それはインターネット企業としての経験や知見があるから、
いうことではなく。
彼らは、被害に対して、法や契約が定める以上の責任や負担を負ってきた。
その自負があるからだと思います。
誰かに何かを言う。誰かに何かを訴える。
そのためには、自ら襟を正し、率先としてお手本にならなくてはいけない。
誰かに迷惑をかけたなら、法律や契約よりも、
人として正しい道を歩まなければいけない、
そのことを、身をもって体現して教えてくださったような気がします。
そして私もいつか、どのようなトラブルがあったとしても、
勇気を持って、人として正しい道を歩むことができ、
後輩のお手本となるような生き方をしていきたいものだ、
と学ばされた気がします。

