新聞の広告で、思わず買った本『子は親を救うために「心の病」になる』のこと。「ここにいていい」と思える場所を。

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今朝の日経新聞を、めくっていたときです。

記事ではなく、ある本の広告に、ふと、目がとまりました。

タイトル

『子は親を救うために「心の病」になる』。

何の気なしに読みはじめましたが、すぐでした。
涙が、とまらなくなりました。

今日は、その本の話をかきます。

なぜか、涙がとまらなかった

広告には、こうありました。
「涙が、とまらない」と。

そして、ほんとうに、そのとおりでした。

この涙が、誰のためのものなのか。
自分でも、よく分かりません。

本に出てくる、子どもたちのためか。
それとも、過去の自分のためか。

ただ、ただ、涙がとまりませんでした。

私たちの仕事も、すこし似ています。

警察官、裁判官、医療や福祉の方。
そして、私たち法律にたずさわる者。

どれも、人のいちばん苦しい部分に、
向き合わざるを得ない仕事です。

そこで見えてくる、極限状態の人の姿にくらべたら、
商売のうえの、喜びや、悲しみは、
ほんの小さなことに感じます。

この本には、その極限状態の「人の姿」が、
これでもかと、描かれていました。

本の中身に、すこしだけ、ふれます。

著者の高橋さんは、長いあいだ、
引きこもりや拒食症に悩む子どもと、
向き合ってこられた精神科医です。

本の紹介を、出版社のサイトから、そのまま、お借りします。

著者は「引きこもり」や「拒食症」で悩む多くの子どもたちに向き合い、
心の声に耳を傾けてきた。

どの子も親が大好きで、「自分が役に立っているだろうか」
「必要とされているだろうか」と考えている。

しかし思春期になり、親から逃れようとする心と、
従おうとする心の葛藤に悩み「心の病」になってしまう。

真の解決は、親が子を救い出すのではなく、
子に親が救われるのだと分かった時に訪れる。


― 筑摩書房 公式サイト『子は親を救うために「心の病」になる』内容紹介より

この本の、いちばん奥に流れる低音通奏は、タイトルそのものです。

子は、親を救うために、「心の病」に、なる。

繰り返します、
「親」が「子」を救うのではなく、「子」が「親」を救うために、
子どもが心の病になるのです。

そして、
親が子を救い出すのではなく、
子に親が救われるのだと分かった時に
はじめて救済が訪れる
、というのです。

たとえば、仲のよくない夫婦がいます。

その、かすがいになろうとして、
小さな子は、懸命に、いい子になる。
優等生で、ありつづけようとします。

でも、どこかで、限界がやってきます
いつまでもいい子で、いられなくなるんです。
学校やスポーツの全てで、いつまでも一番ではいられないのです。

すると今度は、思春期になって、グレたり、ふさぎこんだりします。

親を、自分にかかりきりにすることで、
家族のきずなを、つなぎとめようとする。

しかも、その損な役回りを引き受けるのは、
家族のなかで、いちばん優しい子なんです。

こうした心の動きは、なんとなく、
以前から知っているつもりでした。

でも、この本は、そのもっと奥まで、
丁寧に、そして論理的に記載されていました。

 経営者こそ、本を読んでほしい

ここから、すこし、私の持論です。

本なんて読まない、という経営者がいます。
読書はむだだ、という方です。

その考えも、ひとつの考えです。
否定する、つもりはありません。

でも、私は、あえて言いたいんです。
批判は、覚悟のうえで、書きます。

経営者や専門家こそ、本を、読んでほしい。

経営者や専門家は、自分の家族だけでなく、
ほかの方の人生にも、関わります。
それだけの、影響力があるんです。

人生には、つまずくことがあります。
ころんで、けがをすることもあります。

でも、もし、知ってさえいれば。

「そこに、石があるよ」。「この薬が、よく効くよ」。

その一言で、防げることが、あるんです。

だからこそ、知っておきたい。
いえ、知っておく義務が、あると思います。

この本は、文庫で、九百円ほどです。
でも私には、何十万円もの相談にも負けない、
値打ちがあるように、思えました。

千円札、一枚で、おつりがきます。
こんな知恵が、その値段で手に入る。
本というもののありがたさを、しみじみ、
感じずには、いられませんでした。

少なくとも、現在家族関係で苦しんでおられる方にとって、
お子さんをおもち子育て中のかたにとって、
この本はお金では代えがたい貴重な学びを、与えてくれると思います。

まず、鏡の中の自分から

読み終えて、心に残ったことが、あります。

人が起こしてしまう、つらい出来事。
非行や、過食や、虐待といったこと。

その根っこには、いつも、おなじ、さびしさが、あるように思います。

ここに、いていいんだ。
そう思える場所が、ない。

だからこそ、私は決意します。

せめて、私の会社で働く人だけは、そう思える場所にしたい、と。

自分は、ここにいていい。
ここが、自分の居場所だ。

そう思ってもらえたら、きっと、その人の家庭も、あたたかくなる。

家庭があたたかくなれば、やがて、その町も、あたたかくなる。

私は、そのいちばんはじめの、小さなきっかけに、なりたいと思っています。


昔から、大好きな歌があります。
マイケル・ジャクソンの、一曲『Man in the Mirror』です。

この歌のある一節を、私はいつも、自分に、言い聞かせています。

I’m starting with the man in the mirror

I’m asking him to change his ways
And no message could have been any clearer

If you wanna make the world a better place
Take a look at yourself and then make a change

― Michael Jackson「Man in the Mirror」
(作詞・作曲:Siedah Garrett, Glen Ballard/1988年)

まず、鏡の中の男(自分自身)から事を始める
自らに「生き方をかえるよう」と問いかける
こんなにも明らかなメッセージは他にない。

もし、世界をより良くしたいのなら、
自らを見つめ、まずは自分を変えるんだ
(高杉意訳)

⭐  まとめ:まず、自分の足元から

今日の話を、まとめてみますね。

✅  新聞の広告で出会った一冊に、涙がとまらなかった

✅  子は、親を救うために「心の病」になる。いちばん優しい子が、損な役回りを引き受ける
✅  人の問題の根っこには、居場所のなさがある。だから職場を、ここにいていいと思える場所にしたい

と、えらそうに書いてきましたが、
いちばんできていないのは、私かもしれません。

家でも、会社でも、私はついつい、
忙しいと心のゆとりを、なくしてしまう。

でもまずは、鏡の中の自分から。
そこから、はじめようと思います。

余談ですが、批評家に酷評されまくっていますが💦
マイケルジャクソンの大ファンの私は、
マイケルジャクソンの映画が、とても楽しみです😄

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