
つい先日、7月9日に、ある補助金の受付が、ひとつ、締め切られました。
「省エネ・非化石転換補助金」という、国の、とても大きな補助金の、2次の公募です。
そして、次の3次の公募が、この夏に控えている、と言われています。
……電気代に、ガス代。この2〜3年で、ずいぶん上がりましたよね。
「もう、うちには、どうにもできん。」
そう、半ばあきらめておられる社長さんも、多いんじゃないかと思います。
でも、私は、そうは思っていないんです。
今日は、その話をさせてください。
その値上げ、「天災」だと、あきらめていませんか
正直に、申し上げます。
以前の私も、電気代やガス代は、
天気みたいなものだと思っていました。
上がったら、耐えるしかない。
会社では、どうにもならない。
そう、思い込んでいたんです。
でも、たくさんの社長さんとお会いするうちに、
気づいたことが、あります。
光熱費は、天災じゃ、ありません。
じつは、「設計できる固定費」なんです。
古くなった空調。年季の入った給湯器。
昔ながらの、蛍光灯の照明。
これらは、ちゃんと動いてはいても、
たくさんの電気やガスを、こっそり食べ続けています。
そこを、新しい設備に、入れ替えてみる。
すると、がまんして電気を消さなくても、
会社の「燃費」そのものが、下がっていくんですね。
省エネは、がまんの、節電のことじゃ、ありません。
会社の体質を、変えるための、投資なんです。
で、いくら、もらえるの?

想いの話が、長くなりました。
お金の話を、しますね。
この補助金は、会社の規模や、やりたいことによって、
いくつかのタイプに分かれます。
いちばん手軽に始められるタイプで、
下限は30万円から。
いちばん大きな、工場まるごとの工事だと、
最大で30億円まで、見てもらえます。
【補助のめやす】 タイプごとに、上限も補助率も変わります
設備単位型(空調・LEDなど、機器の入れ替え) … 30万円〜最大1億円 / 補助率 3分の1
電化・燃料転換型(燃料を電気などに切り替える) … 最大3億円(電化は5億円)
工場・事業場型(工場まるごとの省エネ) … 最大30億円 / 補助率は中小で最大3分の2
※「最大3分の2」「最大30億円」は、いちばん条件がそろった場合の数字です。
補助率も、タイプで変わります。
中小企業なら、いちばん手厚い枠で、かかったお金の3分の2まで。
身近な設備の入れ替えなら、3分の1が、目安になります。
※金額も率も、区分や要件で細かく変わります。
あくまで上限の目安として、ごらんくださいね。
空調も、給湯器も、LEDも。対象は、意外と身近です
対象になる設備は、思いのほか、はば広いんです。
高効率の空調。省エネタイプの給湯器。
LED照明。工場のモーターや、工作機械。
「これも、対象になるのかな」と思うような、
身近な設備が、しっかり入っています。
対象になりうる設備の例
高効率空調 / 省エネ給湯器 / LED照明 / 産業用モーター / 工作機械 など
そして、うれしいのは、対象になるのが、
設備の代金だけじゃない、ということ。
タイプによっては、工事の費用や、設計の費用まで、
いっしょに見てもらえます。
※ただし、いちばん手軽な「設備単位型」は、設備の代金だけが対象です。
ここは区分で変わるので、要確認です。
申請書は「買い物リスト」じゃ、ないんです

ここで、私たちのような専門家の出番の話を、少しだけ、させてください。
補助金の申請には、「事業計画書」という書類が要ります。
これを、「買う設備の、お見積りリスト」だと思っておられる方が、とても多いんです。
でも、ほんとうは、ちがいます。
大事なのは、「うちの会社は、どこで、エネルギーをむだにしているのか」を、
言葉にすること。
いわば、会社の「健康診断」なんですね。
どの設備が、いちばん電気を食っているのか。
入れ替えたら、どれだけ下がるのか。
それを、きちんと数字で描けるかどうかが、採否を分けます。
機械を買うことより、「どう使うか」を、あらためて見つめ直す。
私は、そこにこそ、この補助金のほんとうの値打ちがあると思っています。
急ぎましょう。次の公募は、この夏の見込みです
最後に、いちばん大事なお願いです。
この補助金、1次と2次の公募は、もう締め切られました。
次の3次の公募が、この夏に始まる、と見られています。
ただし、正式な日程は、まだ公表されていません。
「これで最後です」と、言い切ることはできません。
じつは、来年度も続く動きも、あります。
でも、いまの予算の枠での公募は、
残りが少なくなってきているのも、事実なんです。
次の公募は、この夏の見込み(日程は未定)。
申請は、SIIの「補助事業ポータル」から。
予算には、かぎりがあります。
だから、準備だけは、今のうちに。
それから、もうひとつ。
お住まいの市や県にも、省エネの補助金が、あることがあります。
国のこの補助金と、うまく組み合わせれば、
自己負担を、さらに小さくできる場合もあります。
※組み合わせられるかどうかは、自治体の要綱しだいです。
同じ経費に二重取りはできませんので、必ずご確認くださいね。
この補助金は、全国どこでも、使えます。
もちろん、三次の会社さんも、です。
おわりに ―― 耐えるより、設計しましょう

値上げの話から、はじまりました。
でも、私がいちばん、お伝えしたかったのは。
光熱費は、じっと耐えるものじゃなくて、
設計して、下げていけるものだ、ということです。
しかも今なら、その工事の何割かを、
国が、いっしょに払ってくれます。
「もう、どうにもできん」と思っていた固定費に、
はじめて、手を打てるんです。
そのお手伝いを、ぜひ、させてくださいね。

