先日、こんなニュースが、流れていました。
国が決める「公共工事の労務単価」が、また上がった、というお話です。

全国の平均で、4.5%のアップ。これで、14年連続の引き上げになるそうです。
建設業で働く方のお給料が、少しずつでも上がっていく。
ほんとうに、良いことだと思います。
でも、その一方で。「お給料を上げても、なかなか若い人が来てくれない」。
そんな社長さんの声を、私は、いくつも聞いてきました。
今日は、その「人手不足」の、もうひとつの突破口になる、広島県の助成金のお話です。
若い人が来ないのは、お給料のせいだけじゃ、ないんです

建設業の人手不足は、いま、ほんとうに深刻です。
働く人の高齢化も進んでいて、若い世代が、なかなか入ってきてくれません。
「だったら、お給料を上げればいい」。そう考えるのは、もっともなことです。
でも、たくさんの社長さんとお話しするうちに、私は、こう感じるようになりました。

人が来ない、続かない理由は、お給料「だけ」じゃ、ないんです。
たとえば、現場のトイレが、古くて使いづらい。
着替える場所も、ろくにない。
夏は、倒れそうなほど暑い。
そんな現場に、若い人や、女性が、来てくれるでしょうか。

つまり、「ここでなら、気持ちよく働けそうだ」。
そう思ってもらえる“働きやすさ”こそが、
次の担い手を呼ぶ、
いちばんの近道だと思います。
実際私は、
ある女性の従業員さんが、
とある会社を退職されるとき、こっそりと、
ここは汚いから働きたくない、だから辞める、
と打ち明けて下さったことがありました。

労働環境を整えることは、ただのコストじゃ、ありません。
いまいる人を大切にして、これから来る人を迎えるための、
立派な「投資」だと思います。
この助成金、なにに、使えるの?

名前は、すこし、かたいです。「建設業労働環境改善等助成金」といいます。
でも中身は、まさに、その“働きやすさ”づくりを、後押ししてくれるものです。
対象になる取り組みは、大きく、4つに分かれます。
① 労働環境の改善
トイレの改修、更衣室の整備、熱中症を防ぐための備品 など。
② 資格の取得
従業員さんの受講料、教材費、旅費 など。
③ 現場見学会など
仕事の魅力を伝える見学会の、広報費や旅費 など。
④ 講習会 生産性を上げるための、講習会の受講料 など。

「トイレや更衣室まで、対象になるの?」と、
驚かれたかもしれません。
そうなんです。働く人が、毎日いちばん使う場所。
そこを整えることを、県が応援してくれるんですね。
気になる金額は、こうです。

助成率 … かかった費用の、2分の1
上限 … 1社あたり、50万円まで
たとえば、100万円かけてトイレや休憩所を整えたら、
その半分の50万円が、戻ってくる計算です。
「いつかやらなきゃ」と思っていた現場の環境づくりを、半額で進められる。
これは、大きいですよ!
うちの会社も、使えるかな?
対象になるのは、次のすべてに当てはまる会社さんです。
ひとつずつ、ご自分の会社と、見くらべてみてくださいね。

☑ 建設業の許可を受けている、中小企業であること
☑ 広島県内に、主たる営業所があること
☑ 建設労働者を雇って、建設の仕事をしていること
☑ ハローワークなどで、いま、求人をしていること
☑ 県税の滞納が、ないこと ☑ 過去3年間に、労働関係の法令違反で、重大な問題がないこと
「人を雇って、現場で建設の仕事をしている。そして、いま人を募集している」。
地元・広島で、まさに今を踏ん張っている、多くの建設会社さんが、当てはまるはずです。
※同居のご家族だけを雇っている場合などは、対象外です。
細かい条件は、必ず最新の募集要領で、ご確認くださいね。
急ぎましょう。これは「先着順」です

最後に、いちばん大事な、お願いです。
この助成金の受付は、令和8年5月25日から、11月30日まで。
ただし、ここが肝心なのですが ―― 「先着順」なんです。
つまり、申し込みが多くて予算がいっぱいになると、11月を待たずに、締め切られてしまいます。
受付は、令和8年11月30日まで。
でも、予算がなくなれば、その時点で終了。
だから、考えているなら、お早めに。
おわりに ―― 人を大切にする現場に、人は集まる
お給料の話から、はじまりました。
でも、私がいちばん、お伝えしたかったのは、こういうことです。
働く人を大切にする現場には、ちゃんと、人が集まってくる。
トイレをきれいにする。
涼しく休める場所をつくる。
資格を取らせてあげる。
どれも、地味かもしれません。
でも、その一つひとつが、「ここで働きたい」を、育てていくと思います。
その一歩を、広島県が、半分まで支えてくれます。
人手が足りなくて、苦しい。
そんな建設会社の社長さんの、お力になれればと、思っています。

