
スイミー戦略とは
スイミー戦略とは、小さな個人や中小企業、地域のお店などが一致団結し、
大資本や巨大な競合に対抗するビジネスや組織の戦い方のことです。
レオ・レオニの絵本『スイミー』で、
小さな赤い魚たちが集まって大きな魚のふりをして追い払った物語に由来しています。

このスイミー戦略に、うってつけの補助金があります。
地域や商店街全体の、DXに使える補助金です

「1社だけではなく、商店街全体でキャッシュレス化を進めたい」
「複数の事業者でデータを共有し、販売や集客に生かしたい」。
そんな取り組みを後押しするのが、「デジタル化・AI導入補助金2026」の
「複数者連携デジタル化・AI導入枠」です。
この制度は、複数の中小企業・小規模事業者が連携し、
ITツールを導入して、生産性向上や地域全体のDXを進める、
取り組みを支援するものです。
通常枠より高い補助率が設定されており、
システム導入だけでなく、
連携をまとめるための事務費や専門家への謝金なども対象になります。
現在公募されている第3次締切は、2026年10月30日(金)17時。
交付決定は12月10日予定で、
採択された場合の事業実施期間は、2027年5月31日までの予定です。
どのような取り組みに使える?

対象となるのは、
・商店街振興組合、
・商工会、商工会議所、
・事業協同組合などの商工団体のほか、
・まちづくり会社やDMO、
・複数の中小企業・小規模事業者によるコンソーシアムなどです。
活用方法は幅広く、
・たとえば商店街の店舗にPOSレジを導入し、地域にAIカメラを設置して人流と購買データを分析する取り組み、
・電子地域通貨と分析アプリを組み合わせる取り組み、
・センサーで人流・気象・交通量を把握して需要予測や人員配置に生かす取り組みなど
が想定されています。
つまり、「機器を買って終わり」ではなく、
複数社で集めたデータを共有・分析し、売上アップや業務効率化につなげることが、
この補助金の大きなポイントです。
審査でも、ITツール導入後の活用計画や、
事業者を横断したデータ共有・分析が重視されています。
補助率と補助額を確認

会計・受発注・決済などのソフトウェアは、
・補助額50万円以下の部分について3/4以内、小規模事業者は4/5以内、
・50万円を超える部分は2/3以内です。
PC・タブレットやPOSレジなどのハードウェアは1/2以内、
人流分析や需要予測などの「消費動向等分析経費」は2/3以内となっています。
ここで注意したいのが上限額です。
基盤導入経費と消費動向等分析経費を合わせた補助上限は3,000万円。
さらに、参画事業者を取りまとめる事務費や外部専門家費については、
一定の計算式の範囲内で別途最大200万円が補助対象になります。
また、公募要領では、補助事業グループは、
代表事業者を含め10者以上で構成することが必要です。
申請準備は早めがおすすめ

申請前には、
・グループの組成、
・代表事業者の決定、
・IT提供事業者や導入ツールの選定、
・事業計画の作成など
が必要です。
代表事業者はGビズIDプライムを取得し、
代表・参画事業者は「SECURITY ACTION」の宣言など、
所定の要件を満たす必要があります。
実際の活用事例として紹介されている亀岡商業協同組合では、
20者が参加して電子地域通貨「かめPay」を導入。
購買データなどを分析し、クーポンや情報発信、地域イベントに活用することで、
地域内消費の活性化を目指しました。
一方、申請時には参画事業者ごとの納税証明書などを集める作業に時間がかかったとされています。
複数社での申請は、
1社で行う補助金申請以上に、参加事業者との合意形成と書類収集に時間がかかります。
商店街や地域、取引先グループなどでDXを検討している場合は、
10月30日の締切から逆算し、早めに「誰と」「何を導入し」「どのデータをどう活用するか」を、
整理しておくことが重要です。

