

先月の終わり、6月29日。
国が、今年いちばん大きな補助金の募集をはじめました。
その名も、「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」。
ずいぶん長い名前です💦。
新しい事業を立ち上げたい。
新しい商品やサービスを、生み出したい。
そんな社長さんに、最大で9,000万円。
下限は、100万円から。
とても、大きな制度です。
数字だけ見ると、思わず前のめりになりますよね。
正直、私も、わくわくします。
でも今日は、その大きな数字の話をしながら、
いちばん最後に、別のことをお伝えします。
補助金が「獲れるか」より、
ずっと大事なことが、あるからです。
今年いちばん大きな補助金が、始まりました
この補助金は、これまでの2つの制度が、
ひとつに合わさって、生まれました。
「新事業進出補助金」と、「ものづくり補助金」。
どちらも、人気のあった制度です。
それが合体して、予算はおよそ2,960億円ともいわれる、
今年最大級の規模になりました。
全体で、6,000件ほどが採択される見込みとされています。
とても、大きな窓口です。
そして、今回が、記念すべき「第1回」の募集です。
今後、3回ほど、募集が予定されています。
実は、補助金の世界では、こう言われることが、あります。
「新しい制度は、初回が、狙い目」
回を重ねるほど、要件や、あとの手続きが、
厳しくなっていく傾向がある、というものです。
あくまで、傾向のお話です。
「初回なら必ず通る」ということでは、けっして、ありません。
それでも、タイミングが合うなら、
この一回目は、挑戦する価値がある。
私は、そう思っています。
いくら、もらえるの? ― 3つの「枠」があります

この補助金には、目的に合わせて、3つの「枠」が用意されています。
① 革新的 新製品・サービス枠
自社の技術力を活かして、新しい製品やサービスを、生み出す枠。
上限は、従業員数に応じて 750万〜2,500万円(賃上げ特例で最大3,500万円)。
下限は100万円。補助率は2分の1
(小規模事業者・再生事業者は3分の2)。
② 新事業進出枠
いまの事業とは、ちがう分野へ。思い切って、新しい事業に進み出す枠。
上限は、従業員数に応じて 2,500万〜7,000万円(賃上げ特例で最大9,000万円)。
下限は750万円。補助率は2分の1。
①より大きな投資が想定された枠です。
③ グローバル枠
海外の市場を、切りひらく。輸出のための、国内の体制づくりを応援する枠。
上限は②と同じく、最大9,000万円(賃上げ特例時)。
下限は750万円。補助率は、一律で3分の2。
3つの枠のなかで、いちばん手厚い割合です。
「最大9,000万円」という数字は、②や③で、
いちばん大きな会社が、賃上げ特例を使ったときの金額です。
賃上げ特例には、給与や、最低賃金の引き上げなど、約束すべき条件があります。
ここは、あとで、もう一度ふれますね。
※どの枠が合うか、いくらになるかは、事業の中身しだいです。
金額や率は、必ず最新の公募要領で、ご確認ください。
③ 何に使えて、だれが使えるの?

まず、「何に使えるか」から。対象になる経費は、はば広く用意されています。
【 対象になる主な経費 】
機械や装置、システムを作る費用(これが中心になります)
運搬費
技術を導入する費用
知的財産権に関わる費用
外注費
専門家への費用
クラウドサービスの利用費 原材料費
広告宣伝や、販売を促すための費用
ここで、ひとつ、大事な違いがあります。
枠によって、使える経費が、変わるんです。
建物を建てる費用 ……
②新事業進出枠と、③グローバル枠だけが対象です。
海外への旅費・通訳や翻訳の費用 …… ③グローバル枠だけが対象です。
= ①革新的枠では、建物費も、海外の費用も、対象になりません。
つぎに、「だれが使えるか」。
ここにも、注意していただきたい点があります。
まず申請する時点で、従業員が0名の会社は対象になりません。
逆に言えば、申請までに1名以上を雇っていれば、対象になります。
(②新事業進出枠は、創業1年未満も対象外です)
それから、ほかの補助金をたくさん受けてきた会社には、制限があります。
事業再構築・新事業進出・ものづくり・この補助金について ―
・締切の日(9月30日)から、さかのぼって16か月以内に、採択・交付決定を受けて実施中の方
・申請の日から、過去3年間に、交付決定を「合計2回以上」受けている方
= こうした方は、今回は対象外になる場合があります。
ご自身の状況を、ご確認ください。
④ ここだけは、間違えないで ― 「順番」と、準備のこと

この補助金には、絶対に間違えてはいけない、
大事なルールが、あります。
それは、お金を使う「順番」です。
採択される前や、交付決定の前に ―
発注・契約・納品・お支払いを、してしまうと、
その費用は、一切、対象になりません。
= 交付決定を受けてから、はじめて発注する。これが、鉄則です。
「採択されたから、さっそく機械を注文しよう」。
この、ふつうの気持ちが、落とし穴になります。
見積もりを取っておくのは、大丈夫です。
でも、発注は、ぐっと、こらえてください。
もうひとつ、今回は「口頭審査」があります。
書面のあとに、行われる場合があります。
オンラインで、1事業者あたり15分ほど。
事業計画の、的確さや、実現できそうか、が確認されます。
大事なのは、社長さんご自身が、対応すること。
外部の人には、任せられない決まりです。
だからこそ、ご自身で計画をしっかり理解しておけば、
こわがることは、ありません。

そして、今から動けること。
電子申請に必要な「GビズIDプライム」は、早めに取っておきましょう。
発行までに、1週間ほど、かかります。
無料ですので、まだの方は、お早めに。
さらに、審査で有利になる「加点」も、今のうちに。
パートナーシップ構築宣言や、事業継続力強化計画などが、あります。
※加点の項目は、公募回によって変わります。
何が対象かは、必ず最新の公募要領でご確認くださいね。
募集がはじまったばかりで、大きな数字に、
少し圧倒されたかもしれません。
でも、申請の受付は8月31日から。
締切は9月30日の、夕方6時です。
今から準備をはじめれば、じゅうぶん、間に合います。
あわてなくて、大丈夫です。
まずは、GビズIDを取って。
そして、いちばん大事な問いに向き合ってみてください。
「自分は、どんな新しい事業を、やってみたいのか」。
その一行から、すべては始まります。
本ブログの記事が、そのお役に立てますと幸いです。

