行政書士の毎日ブログ
令和8年11月2日(月)
情熱(J)・情報(J)・金融(K)の3つで
頑張る社長様を支える応援団長
行政書士 高杉 将寿(たかすぎ まさかず)です
経営者の皆さんに
使える補助金・許認可の情報をお届けします
設計やITの技術者の採用で、お困りではありませんか
図面を3次元で描いたり、工場の機械をネットワークでつないだりできる技術者がほしいのに、求人を出しても応募が来ない。そうお悩みの社長様は、少なくないと思います。
広島県は、10月13日から令和9年2月26日まで、「インターンシップ等受入促進事業補助金」の申請を受け付けています。インドなど海外の大学の学生をインターンで受け入れる費用の半分を、1社40万円まで県が補助する制度です。
ただし、今年度の申請には、県が10月にインドで開いた就職説明会「ひろしまジョブフェア」への参加が条件になっています。
今日は、自社が使えるかどうかと、使うために何をしておけばよいかをお伝えします。
私は、JJK応援道で社長様を応援しています
私は、広島県三次市の行政書士、高杉将寿です。
JJK応援道。情熱(J)・情報(J)・金融(K)の3つで、頑張る社長様を支える応援団長です。
情熱(J) 誠心誠意、社長様に寄り添います
情報(J) 制度や最新技術の動きを、いち早くお届けします
金融(K) 補助金や資金繰りで、会社を支えます
経営者の皆さんに役立つ情報を、毎日配信しています。
インドの名門大学が、日本の会社とつながる窓口をつくります
10月29日、ジェトロ(日本貿易振興機構)が、インド北部のタパール工科大学についてのレポートを公表しました。
工学に強いこの大学は、令和9年1月をめどに、日本の会社からの求人やインターンの受け入れ、日本語教育を受け持つ「ジャパンセンター」を開く計画です。
まずはインドにある日本の会社から始め、日本国内の会社へは順に広げるとしています。8月中旬に始めた日本語の講座には、定員30人のところ、すぐに90人が申し込んだそうです。
ジェトロはこのレポートで、日本の会社がインドの大学と、採用やインターンを目的にオンラインで面談できる「海外大学コネクションデスク」も紹介しています。
インドの学生が日本でインターンをするには、在留資格が要ります。外国の方が日本でどんな活動をしてよいかを定めた資格です。
出入国管理及び難民認定法(昭和26年政令第319号)第19条第1項は、短期滞在などの在留資格の方が、許可なく報酬を受ける活動をすることを禁じています。
そのため出入国在留管理庁は、海外の大学の学生が報酬を受けてインターンをするなら「特定活動」の在留資格で入国する、と案内しています。報酬を受けずに90日以下なら「短期滞在」です。
補助金は、募集が始まる前の情報で差がつきます
補助金を使えるかどうかは、情報をつかむ早さで決まると、私は考えています。
補助金の募集は、ある日突然始まるように見えますが、多くの場合、その前に国や県の協定や説明会、予算の発表といった前ぶれがあります。
今回の補助金でも、申請の条件になっているジョブフェアの案内は、5月25日に県のホームページに載っていました。補助金の募集が始まった10月13日には、その申込はもう締め切られていました。
補助金は、会社の新しい挑戦を、お金の面で大きく支えてくれます。その力を生かすためにも、募集が出る前から国や県の動きを追っておくことが、会社を助けると考えています。
三次市の部品メーカーは、補助金を見つけた日には間に合いませんでした
三次市で自動車の部品を作っている、社員40人の会社で考えてみます(架空の例)。
社長様は、工場の機械をつないで作業の記録を自動でとる仕組みをつくりたいとお考えでしたが、任せられる技術者が社内にいませんでした。求人を出しても、1年近く応募がない状態でした。
10月13日、社長様はこの補助金を見つけられ、インドの学生をインターンで迎えようとお考えになりました。ところが公募要領には、申請の条件として、ひろしまジョブフェアへの参画が書かれています。
ジョブフェアは10月9日と10日に、インド南部タミル・ナドゥ州のアンナ大学で開かれ、申込は10月2日で締め切られていました。
公募要領を読む限り、ジョブフェアに参加していない会社が、今年度この補助金を申請するのは難しいと、私は見ています。
補助金の中身と、気をつけたい時期
それでも社長様は、来年度に備えて中身を確かめられました。
対象は、広島県内に本社・本店がある会社で、中小企業に限りません。受け入れるのは、海外の大学・大学院の学生か、卒業して3年以内の方です。
渡航費、交通費、宿泊費、住居費、研修費として学生に払う報酬、採用選考のための移動費、日本語教育費などの2分の1を、1社40万円まで補助します。仮に費用が税抜きで80万円なら、補助金は40万円です。
気をつけたいのは、時期とお金の流れです。
インターンの開始日か、前もって払う費用の支払日の、早いほうの14日前までに申請します。
県が補助金を出すと決める「交付決定」より前に払った費用は、対象になりません。
令和9年3月31日までにインターンを終え、支払いも済ませます。
受付は先着順で、補助金は終わってからの後払いです。
申請は、県の様式に履歴事項全部証明書や県税の納税証明書、決算書などを添え、メールか郵送か持参で出します。
学生に報酬を払うなら「特定活動」の在留資格になり、大学と会社の契約なども要ります。早めに大学と話しておきたいところです。
県は、何年もかけてインドとの道をつくってきました
県の資料をさかのぼられると、この補助金が長い流れの中で生まれたことも分かりました。
広島県は平成22年に、タミル・ナドゥ州と経済交流の覚書を結び、令和5年11月には人材の交流などを盛り込んで改めています。
5月25日のジョブフェアの案内では、参加する会社の1人分の渡航費と宿泊費を、40万円まで県が支えるとしていました。
10月9日には、アンナ大学で「ひろしまアカデミー(仮称)」の構想も発表しました。ジェトロによると、令和9年3月に開講し、年に100人の学生に日本語や日本の文化を教えます。4年生で県内の会社でのインターンなどを経て、県内での就職につなげる予定です。
部品メーカーは、情報の集め方と迎える準備を変えました
社長様は、来年度に向けて次のことを決められました。
総務の社員の方が月に一度、県とジェトロの外国人材のページを確かめ、社長様に伝えます。
英語で話せる設計の社員の方が、ジェトロの窓口でインドの大学との面談を申し込みます。
学生には記録の仕組みづくりの手伝いを任せ、教えるのは設計の経験が15年ある社員の方です。
住まいには会社が借りている部屋の空きを使い、日本語を学ぶ時間も仕事の中にとります。
来年度も同じような補助金が出るかどうかは、まだ発表されていません。それでも、ここまで決めておけば、次の案内が出たその日に動けます。
社員の方も、学生に何を任せ、どなたが教えるのかを前もって分かっています。インドの学生にとっても、住まいと仕事と教える人が決まっている会社なら、安心して来られるでしょう。
国や県が用意した道は、知っている会社から使えます
県は平成22年からインドとの道をつくり、インドの大学も日本の会社とつながる準備を進め、ジェトロにも面談の窓口があります。
この部品メーカーも、5月の案内に気づいていれば、今年のジョブフェアに参加できたかもしれません。
当事務所は、知識・情報こそ中小企業の最強の武器で、国や県が用意した仕組みも、知って使えば中小企業の味方にできると信じています。
補助金の前ぶれになる動きも、社長様に早めにお伝えしていきたいと考えております。
いま、しておきたいこと
ジョブフェアに参加された会社は、インターンの開始日から逆算して、申請と航空券の手配の日程を組んでおきたいところです。
チラシには「ジョブフェア等」とあるので、参加されなかった会社は、県の産業人材課(082-513-3420)に、今年度の扱いと来年度の予定を問い合わせてみてはいかがでしょうか。
インドの大学と話してみたい会社は、令和9年2月19日まで、ジェトロの海外大学コネクションデスクで、インドの75大学との面談を申し込めます。英語で話せる担当の方と、自社のホームページが必要です。
あわせて、学生に任せたい仕事、教える社員の方、住まいの3つを紙1枚に書き出しておくと、案内が出たときにすぐ動けます。
県や国の動きを、今日から少しずつ追いかけていただければと思います。
令和8年11月2日時点の内容です。補助金の条件や受付の状況は変わることがあります。
出典=広島県 https://www.pref.hiroshima.lg.jp/soshiki/72/internship08.html / ジェトロ https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/special/2025/0902/7e88b7a939e0ac35.html / ジェトロ https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/10/6acdfa9798af5bde.html / 出入国在留管理庁 https://www.moj.go.jp/isa/applications/resources/nyuukokukanri07_00109.html
行政書士高杉将寿事務所/広島県三次市十日市中2丁目1-3 2階/0824-55-6663

