
私の父方も、母方も、
以前、商売をしていました。
でも、商売をたたみました。
どちらも、自主廃業でした。
そして、家と土地だけが、残ったんです。
今日は、自分が商売を始めて、
改めて考える、
祖父母の店じまいの「ほんとうの意味」を、
書いてみたいと、思います。
ふた組の祖父母が、店をたたんだ日
少しだけ、わが家のお話を、させてください。

私の父方の祖父母も、
母方の祖父母も、
どちらも、商売をしていました。
どちらも、自主廃業というかたちで、
静かに、お店を、たたみました。
ですから、家も、土地も、残っています。
一見すると、「うまく終わった廃業」のように、
見えるかもしれません。

ところが、小さなころにはわからなかった
私自身が、商売を始めてみて、
はじめて、気づいたことが、あったんです。
自分が商売をはじめて、残らなかったものに、気づいた

家や土地は、たしかに、残してくれました。
でも、残らなかったものが、いっぱい、あったんです。
人とのつながり。
磨き上げた、技術。
お客様からいただいた、信頼。
商売をしていた頃には、
うれしいことも、
苦いことも、
たくさん、あったはずです。
毎日、お客様の顔が、見えていたはずです。
「ありがとう」と言われた日もあれば、
叱られて、悔しかった日も、あったはずです。

そういう、目に見えないものが、
ぜんぶ、ゼロになってしまった。
子孫である、私のところには、
ひとつも、引き継がれなかったんです。
小さなころの私は、
そのことに、まったく、気づいていませんでした。
「家と土地が残ったんだから、よかったんだろう」。
どこかで、そう思っていたんです。
でも、自分が商売をしてみて、
一人ひとりのお客様と、向き合ってみて、
ようやく、わかりました。
商売には、
お金には換算できない「資産」が、
たくさん、詰まっているんです。
そして、これは、私の家だけの話では、ありません。
身近なところでも、
「あのお店、好きだったのにな」と思うお店が、
どんどん、なくなっています。
シャッターが下りた、お店の前を通るたび、
胸の奥が、少し、しずんでいくんです。
だから、若い方には、お伝えしているんです

こういう経験があるからこそ、
私は、起業を考えている若い方に、
こうお伝えしているんです。
ゼロから始めるだけが、
起業じゃないですよ。
同じ道を歩んでこられた方を、
引き継ぐ、というのは、どうでしょうか。
そうなんです。
「事業承継」という選択肢が、あるんです。

もともと、設備があります。
お客様も、ついていらっしゃいます。
先代が築かれた、信頼もあります。
ゼロからの起業に比べて、
成功の確率も、ずっと、高くなるんです。
そして、もうひとつ、
お伝えしたいことが、あります。
いま、国は、事業承継を、本気で、
後押ししているんです。
その代表が、「事業承継・M&A補助金」です。
(旧名:事業承継・引継ぎ補助金)
ここから少し、数字の話を、させてください。
📊 採択率(過去複数回の実績)
・事業承継・M&A補助金(事業承継促進枠):約60%
・ものづくり補助金など、補助金によっては:30%台
💰 補助上限(事業承継促進枠)
・通常 800万円。賃上げ要件を満たせば、最大1,000万円
・補助率:2/3 または 1/2
10人申し込めば、おおむね、6人前後が採択される。
これは、補助金としては、
ほんとうに、高い水準なんです。
国としても、
「なんとかして、事業承継を進めたい」
という、強い意志が、にじんでいる補助金なんです。
そして、もうひとつ、覚えておいてください。
この補助金は、親族のあいだでの承継にも、使えるんです。
お父さまから、息子さんへ。
お母さまから、娘さんへ。
社長が交代するときに、
若い後継者の感覚で、店舗を改装する。
設備を、最新のものに、入れ替える。
そんなときの改築工事費や設備費も、
対象になり得るんです。
次の公募は、以下の通りです。
📅 第15次公募(次回)
申請受付:令和8年6月19日(金)
〜 令和8年7月24日(金)17:00
いま、ご準備を始めれば、
十分、間に合います。
あの頃、これがあったら——
最後に、ひとつ、
こんなことを、考えたんです。
もし、私の祖父母の時代に、
こんな補助金が、あったら——。
ひょっとしたら、我が家も、
廃業しなくて、済んだのかもしれません。

祖父母が一所懸命に働いていた、お店。
そこに通ってくださった、お客様の笑顔。
毎日の、ささやかな喜びと、悔しさ。
そのすべてが、いまも、どこかで、
続いていたかもしれない。
でも、過ぎたことは、もう、戻りません。
だから、せめて、いま、動ける方には、
精一杯、お伝えしたいんです。
たとえば、こんな方に、
そっと、お声がけできたら、と思っています。

・ご家族で、事業承継を、お考えの方
・お知り合いに、事業承継で悩んでいらっしゃる方
・新事業の拡大で、M&Aを、お考えの方
小さなころから通った、
わたしたちの町のお店が、
消えていくのはとてもさみしいです。
だから、一軒でも多く、
わたしたちの町のお店を、
残していきませんか?
私はこの事業を、まちおこし・社会事業と考え、
今まで、一切、
相談料をいただいていません。
お話を聞かせていただくだけでも、構いません。
どうか、お気軽に、お声がけくださいね。

