
私は、公的機関から、補助金のご相談をお受けする仕事をしています。

最近特に増えているのが、AIを活用して事業計画書をつくられる方です。
今日は、その計画書をAIでつくろうとしている方に、
どうしても、聞いていただきたいことがあります。
AIでつくった計画書は、分かります
まず、はっきり、申し上げます。

私ですら、その事業計画書がAIでつくられたかどうか、分かります。
ましてや、相当な数の事業計画書を審査する審査員が、
分からないはずがありません。

はっきり言います。
100%AIで作られた事業計画書は、上手くいかない可能性が高いと思います。

理由は、ただ一つ。
事業に対する熱意が、
まったく感じられないからです。
人の文章には、体温がある
人間が書いた文章は、仮に拙い文章であっても体温を感じます。
熱を、帯びています。

しかし、AIが書いた文章は、表面上は整っていたとしても、
体温を感じません。熱を、帯びていません。
世間一般論の、それらしい事業計画書は、できます。
でも、あなたが本当にやりたいのか。
それが、まったく、伝わってこないのです。
これは、補助金だけの話では、ありません。
融資の場面でも、まったく同じだと、私は思っています。
お金を出す側は、何を見ているか

お金を出す側からすれば、
その人に、絶対にやりとげる強い意志と情熱があるか。
そこを、とても重視します。
ユニクロの柳井正さんに、『一勝九敗』という著書があります。
新しいことを十回始めれば、九回は失敗する。
そもそもビジネスとは、「一勝九敗」というところから、始まっている。
― 柳井正『一勝九敗』(新潮社)から、私なりに受け取った趣旨を、私の言葉でまとめたものです。(あくまで、私の解釈による要約です。)

ほとんどの新事業は、失敗する可能性が高いです。
それなのに、人からお金をいただいて始めようとする事業を、
自分の言葉で説得しようとしない。
自分の頭で考えようとしない。
その姿勢では、上手くいかないと、私は思うのです。
ましてや、その原資は貴重な血税です。

AIは、こう使えばいい
もちろん、誤字脱字のチェック。
図解にして、分かりやすくする工夫。
そういう場面でAIを活用するのは、
とても良いことだと思います。

ただ、100%AIによる事業計画書は、
やはり、上手くいかないと思うのです。
せめて、他人からお金をいただくときは。
わずかでも、自分の言葉や自分の考えで説得する。
それが、誠意ある姿勢だと、私は思います。
もしも自分の余命が、あと3ヶ月だとして、
大切な方に宛てた遺書を、100%AIに代筆させますか?
何かしらの補助は、お願いするかもしれません。
でも、100%AIでというのは、ないですよね。
事業計画書も、それと同じ事だと思います。


